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あのとき渡した百数十円今は足りない自販機のコーラ
3
咲ききれば
伐
(
き
)
られる定め
古桜
(
ふるざくら
)
何も言わずにただ咲き誇り
42
晴れの陽を見ずに散りゆく花びらはどこか私と似ているみたい
9
美容院 一万三千 かかったから 二時間無料に 間に合えと小走り
7
人ひとり死んだくらいじゃ歯車が狂いもしないただしい社会
10
「好きです」と言われたあの日、君のこと、きっと叱ってやるべきだった。
6
春の
夜
(
よ
)
の そほ降る雨の冷えぬれば
櫻
(
さくら
)
を
隱
(
かく
)
す雪となるらむ
9
もう会えぬ 会うこともない 悲しみを 覆い隠して 生きてゆくだけ
4
うなだれて墓標のように立っている大きな男の小さな背中
7
咲き誇る桜並木を通り抜け励まし貰ふ通院の朝 /夫
24
冬物の上着羽織って散歩するなぜ寒いのか弥生の終わり
10
花の香に包まれて笑む幼な子は幸せ届くタイムトンネル
12
人の世は
汀
(
みぎわ
)
に築く砂の城
浚
(
さら
)
える波もやがて
泡沫
(
うたかた
)
23
アメンボにトンボにカエルも歌いだす 愛しきイエス我らはここに
3
ヒーローが目の前にいる興奮とそれを分かち合える喜びと
3
民人に奇蹟は起こるかと尋ねられヨハネは天を指して笑った
3
風に舞う一枚の葉の身の軽さ翻弄さるるは生まれあわせか
5
鏡の中日焼けのシミが今さらに頼もせぬに証拠提出
19
満開の桜の下で
囀
(
さえず
)
りをB
G
Mに 一人お花見
20
3月の 最後は風が ひんやりと ココアを入れて 呼び戻す春
14
私はサボテンだからと言い聞かせ ハグせぬ皆を恨まない 崖
8
夕暮れの桜吹雪を切り裂いて飛ぶ白球に胸を躍らす
7
夕立に濡れたからだで鍵を閉めふたりの夏が動詞に変わる
8
百やって 一上手くいく ことならば やってみる価値 あるんじゃないか
5
帽子なく 寒い畑に 出かければ 耳鳴り戻る 医学は真理
3
世に穢れ 一人暮らしの お爺さん 子供が好きと 言うから不思議
2
音楽は人生の暗い夜のとき 足元を照らす輝く月の光
5
学校に行きたくないからズル休み だれか私に病気を下さい
3
映画館君が画面に映る度 輝く光が僕には眩しく
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美しい ものは続かず 儚くて 心閉ざして 奪われぬよう
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