「クリスマス」幸せの呪文 誰も言う 浮かれた街に 引き締めの雨
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M-1の 人は笑いてそして泣く 戦場にある本気の愉快 
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「好き」以外言えなくなったら終了のルールで始まる恋の時間
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どれだけの血を流してもかみさまになれない交じり合えない僕ら
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ひとりの夜愉快に過ごすプレゼント骨伝導ヘッドホン開封
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コンビニのちいさなケーキ大切に食べつつ想うこの平穏
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しらなみの いそぢを過ぎておいるを りてはむかふなりけり
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泡だて器生クリームをぶち撒けて本日二度目スーパー向かう
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お手製の石の詰まった釜飯の重しをどけてベランダを掃き
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スーパーでオレンジ色の服を着たジャイアンみたいな人に出会った
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子に聞かれ話の流れスィート10ダイヤモンドを買うことになり
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洗剤を買ったらそれで満足しなかなかしない大掃除かな
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ベツレヘム 希望と平和示す星 輝きますよう 聖なる夜に
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年明けも近いんだなと暗くない午後四時半の空の明るさ
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高行くや飛行機雲は夕陽受け送電線の彼方を進む
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かりかりのジンジャークッキー頬張って ねこにもオヤツ 特別オヤツ
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卒業を宣言しようと思いつつ ついまた書いてる惰性の年賀状
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イブなのにあかい手こするマッチ売りの少女のおもかげ街角にゆれ
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出かけないけれども綺麗に爪ケアし クリスマスふうの髪留め付けて
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失くしたと思ったベレーが出てきたり 食べたいカレーに会えるも祝福
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断捨離を終えて整頓されし部屋 何度も入りて浸る達成感
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愛犬と のんびり歩く盗塁王 園児駆けゆく通学往路  
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空キレイ 二歳の娘が 呟いた 下を向いてた 母は顔上げ
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子に隠れリサーチ購入保管した 明日は本番私はサンタ
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教師でもないのに走る十二月 いちばん高いユンケルを買う
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ありあけを みぎはにうつす池水に 薄氷うすらひのはり凍風いてかぜのふく
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見たことがなくても気配がするのならサンタクロースはいるのだろう
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女面、老女、能を極めた役者、鸚鵡小町にて舞い、六百年続く、幽玄の世界へ❕
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花束が 嬉しくないひとも いるだろう けれど僕には それしかできない/クリスマス
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やつれ果て 六連勤の 日々明けて せめて安らぐ 降誕前日クリスマスイブ
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