Utakata
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ぐるぐるとまわる行先表示幕 思わず惹かれる 視線奪われる
3
大正の風を感じる喫茶店 生きたことのない時代を味わう
4
朝起きて 生地をこねこね 思うのは みんなの笑顔 広がるように
5
帰省して
五月蝿
(
うるさ
)
がられて根を上げてUターンまで三日かからず
5
渋滞は神が負わせし試練かと思う親・家族への日頃の不幸
2
くつ下の穴の空く場所変わりゆく引きずる右のかかとが笑う
12
新しい人に会う度 この人じゃないと感じるだけの毎日
7
彼の声耳からずっと離れない 何年経っても気持ちは続く
5
人生を今振り返る 恋してる自分が1番好きだったな
5
カーテンも防ぎきれない太陽で我がゴミ屋敷は薄く茶色
3
Utakataのただそれだけの縁だけど あえると嬉しいただただ嬉しい
10
頑張れも いいねもくれる 君だけど 「好き」は嘘でも 言ってくれない
3
明日
(
あした
)
から
息子
(
かれ
)
は東へ
吾
(
われ
)
西へ ひとり留守番
夫
(
あなた
)
はルンルン
6
ツイッターでdisってばかりのあの人がとても優しい歌を詠んでた
7
最近の真鯉の家族も少子化で屋根より低く肩身も狭く
7
懺悔とかそういう類いのものばっか可愛がっててこの有様だ
3
大空で微分積分解くように飛行機雲が交点つくる
6
お茶会に遅れそうなの
良人
(
おっと
)
には大きな犀のお守りをさせて
2
大型のオクシモロンに襲われて音楽祭に音声が消ゆ
1
写真見て「わし老けたな」と落ち込む父 そりゃそう息子は立派な
二十歳
(
おとな
)
5
君ならば地獄におちてもきっと三秒ルールで生きのびるだろう
7
「また逢える」それならも少し生きなきゃな 一歩一歩前向きながら
3
わが目には瓶も
十字架
(
クロス
)
に見えにけり すべてを暴け In vino veritas.
1
右あしの指のさきから遠浅の波音が呼ぶ妄想をする
6
無情緒の裏に情緒の蝶々飛ぶ。花は紅 柳は緑
3
「ビタミンが足りてないね」と渡されたレモンを湯船に落とす真夜中・
8
草津行き 下り特急 中見ると すべて満席 五月連休
2
朝の駅 ホームで香る 日焼け止め 五月であるが 夏遠からじ
4
荒波に舟は呑まれる明け方の命ひとつを四捨五入して
10
HARIBOみたいな髪色が並ぶセブンのカフェラテ在庫は僅少
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