三合も五目ご飯を炊いたけど食べきれないから冷凍おむすび/丸美屋だよ
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夕立が涼風運びお昼寝の 時間は少し間延びしている
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ぎて 俳句生まれし 山頭火 句を詠むために 我も酒
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小学生俳句教室和やかに 大人を飛び越す感性の羽根
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かき氷買った機械で試作品 いちごミルクの他人行儀よ
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夕立の三秒前に洗濯を 取り入れており太陽の香の
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血液をさらさらにする薬剤の 偉大さと危機隣り合わせの
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血栓のちりばめられた肺ありき CT画像の夫の一部
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「資料館行こう」言いしは吾子のほう 「惨禍るべき」想い胸打つ /広島旅行の思い出
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「本当の自分」らしきものは相対的に流動的に 観測すれば有り観測せずば無し(有るとすれば観測者の存在)
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「本当の自分」などというものは それはもう神の次に死んだ かなり昔に
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三方を山が囲いし 我が古郷 静かな境内 あゝ懐かしや
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久しぶり クーラー消せる そよ風よ 雷雲よ もっと留まれ
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お名前と 生年月日 何回も 聞かれるけど 今はそれが決まり
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フツフツと パンケーキの泡 計りつつ ヒロシマに つと黙祷捧ぐ
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暑き空 くるり飛んでる鳥が二羽 かなとこ雲に 浮かんでは溶け
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木星へ流刑のしらせを聞いたのちそれでも生姜をすっていた人
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例年の通り土曜に牛食った伝統行事守らなきゃあね
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その昔姉妹で分けたチューペット今日は娘と半分こする
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そうめんを茹でて蛇口をひねってもぬるま湯の出る炎暑の正午
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打ち上げの息もつかせぬ連続に花火師の技いや冴え渡り
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江の電は夏の遊びを詰め込んで「鎌倉高校前」の賑わい
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夏草は空と雲とを背景にただ伸びてゆくただ伸びてゆく
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値上がりが吾の頭を悩ませる顔剃り付きの安い床屋よ
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孤独好き孤独ファッションやめてくれ 本物の人が惨めになる
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みぎひだり 熱風纏う雑草を 握り抜きたる 土ひび割れし
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歩きつつ木陰 求めて先客の蝉の絶叫 勢いに負ける
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眉庇まびさしの灼かれる腕もそのままに今日の朝顔に水をくれなむ
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等間隔 並ぶ街路樹 真夏日の セーブポイント水を一口
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ロマンスの本読むたびにないページ思い知らされ ユーチューブ観る
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