誰かの一番になったことのない僕の心に満ちる海水
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段々と 離れ離れに なる線は もう交差しない 人生のよう
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「制約は想像力を強化する。聖典でよく自慰をしていた。」
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猫カフェで エサ持たざるには 猫は来ぬ 私もそんな生き方 一度はしたい
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京都にて夜の街を闊歩せり 四条通や六角通
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何もかも全部が嫌になったのでポンデリングを バ ラ バ ラ にする
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きみの目に僕は映っていないかもしれないけれどきみが好きだよ
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指先が熱いのはきっと夏のせい 隣にきみがいるからじゃない
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似てる者同士で傷を舐め合って泥に埋もれて息ができない
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「そんな風には見えないよ」と励まされ自分の歪さを知るランチ
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実らずの恋の相手ひとから便りあり「吹部のサマコン」行くべきか否か
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憎しみが生み出す物の醜さも憎まなければ愛してしまう
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明日はまた 君を送りて 一日が 眠たいままで 始まるのです
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とりたてて目立つことなし我が家の根。四人のドラマも、いつかは消えゆく。
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いい子をね、演じられたらよかったな。傾いた屋根、寂寞の月。
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久方に、家族を想う、どら息子。いもの痛みは想像すら超え。
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魂はくれてやらない 唐突に休日勤務の打診されても
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妹の結婚式を想い出す晴れた四月嘘ひとつない空
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五・七・五・七・七短歌難しくしかし楽しく詠むの止まらず
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あなた様正直に想い書きました私の短歌読んでください
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無白色照らすあの子のアイシャドウキラキラ光る涙色の水
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雷と強き雨音やり過ごし何もなかったような夕食
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キッスとはなかなか照れるものだけど愛情込めた贈り物です
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過ぎ去りし三年天下 飲み会に行けぬ理由のストックを積む
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故郷ふるさとの情景まぶたに描きつつ風を浴びて今日も生きる
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大丈夫?何気ないかもしれないが相手を想ってかける言葉
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私だけ胸に想いを秘めたままなかなか言えずに時が過ぎた
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雨の祇園八坂のやしろで夜桜を見たあの日から何も変わらず
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雲隠れ心は表現しづらいが歌は感情伝えてくれる
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ドレミファソ初めて知った家のピアノ今は濁った音がしている
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