中学で お前が野球を 辞めてから 伸びてく髪に 恋をしていた
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質問をしただけなのに涙顔 管理職とはそういうものか
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もう夏は始まっていて ぱいなっぷるの香り 子どもたちの午後
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翌週の提出期限が拠り所 燃るときは今だと心踊る/自分にとっての分岐点
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架線柱 あなたをはじめて笑わせた ぼくはなんて言ったろか
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小机に幼き姉弟きょうだいくっついて お絵かきをする雨降りの午後
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アンパンマン心の栄養ありがとう 娘はそろそろ君を卒業
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最強の盾の最小失点は決勝笑みにドラフラ笑みに
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好きな色 知らない言葉を教えてくれる貴方の中の夕焼けの色
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ちょっとだけカラオケしたいと母が言ひ 母のデンモクのガイドになれり
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天空に積乱雲が見えたから「竜の巣だ…。」とそっとつぶやいた
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気分良く 過ごすためには 先ず笑い 今日も明日も 身軽に過ごす
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おはようもおやすみなさいもLINEする 恋人ではない関係もある
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生成AIの禁煙ポスターを描かざるはたばこ会社への忖度なるべし
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三つ目はご縁あってのめぐり逢い その日が来るようお祈りしてます(かるだもん様)
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荒川をゆっくり渡るはやぶさ新幹線とそれよりゆっくり雲は流れる
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片耳の補聴器あれば難儀なし 会話もテレビも意のままとする
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日曜の朝の時間のゆっくりと 流れに任せ 我 軟体動物
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名乗るべき肩書きなくす春休み 羽化して蝶になることもなく
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穫れたての新玉ねぎの食べ方を 思案するうち目が痛くなる
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風涼し 地元は4℃ほどちがいます 同じ近畿地方 解せぬや解せぬ
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卒寿祖母 リハビリ鍛え 若若し 曾孫六人 長生き支え
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ヘタこいた 開店セールの 戦利品 大事に寝かせ 起こすことなく
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ツイッター並ぶ饒舌眩しくて みんな無言で書いているのに
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君だった何かの残滓 苦しさも夏雲とともに忘れていく
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冷凍庫 時は止まらず 期限切れ 特売肉に 頭を下げる
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ペット欲し あゝ猫飼いたい 我が家には 一つが欠けた 二種の神器/ TAKAKOさまへ
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SNS いくつも名前使い分け それでも残る自分というもの
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がんばれと心でつぶやく君に向け 応援歌エールでもあり祈りの言葉でも
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牛乳の賞味期限をたしかめて いざ出立だ まず母とプリン
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