かたつむり  フォロー 17 フォロワー 15 投稿数 232

よろしくお願いします。

帰り道 私の手が君に触れた分だけきっと夏に近づく 

今君のセーラー服が輝いて 夏の光の正体見たり 

熱帯夜、汗を拭った 今わたし世界で一番生きていますよ 

水溜りに映る曇り空を蹴る 別にあなたのためじゃないです 

半歩先君が振り向くことはなく 「もう夏だね」と言ってみるなど 

百円のソーダを十円玉×かける十枚で買う、という抵抗 

銀座という聞いたことしかない街は 今日も電線は揺れますか 

デンモクの履歴に残る失恋の歌 前の人、幸せになれ 

あなたとはもう会えないね初夏の朝 星座占い、一位だったよ 

「夕方にかけて小雨が降るでしょう」を君が聞き逃してますように 

あなたと同じリンスを使った夜 今の私はきっと可視光 

帰り道君がとなりで呼吸して 圧倒的に夏が来ました 

インドカレー屋の読めない店名よ 夕日は今も揺らぐだろうか 

君の手の温度を知った午後三時 桜前線は止まらない 

斜め前の席に君がいない日の いつも通りの風が憎いよ 

「一缶三十円で買った偽のコーラがあるよ、夏が来たって」 

午前五時壁に光がカーテンの形になって、ただ揺れるだけ  

蛍光灯と午後の日が溶け合って 僕ら蛹のままの生活 

花びらを散らす嵐は向かい風 初めて君の立ち漕ぎを見た 

二人分昼の光を遮って 「思ってたより風が強いね」 

地下街のフードコートのざわめきに 言葉を選ぶことさえ惜しい 

手を繋ぐことはもうない君のため 少し長めに保湿する朝 

「取り外し操作がうまくできません」秒で消えた思い出の遺書 

履歴書の志望動機の空白にかけるのは何?私はソース 

午後五時を指の先まで知るためにオレンジジュースを百円で買う 

スカートを揺らした風に誘われて 少し気取って歩く夕方 

春が来たことだし恋の話でもしよう 風が赤らむくらいの 

天井から聴こえる、上に住む人の忙しない春に少しエール 

ありきたりな初恋だって春の味 今日の天気は曇りのち晴れ 

風はまだ冷たいけれど少し前を行くあなたの背中は春だ