この先が氷石こおりいしで見えたならば賢く生きていけるだろうか
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連休を実家で過ごし親の愛 数値化せしは腹囲と体重
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おかあさん なあに? のフレーズ浮かぶのは寂しい時 として母として /童謡『おかあさん』
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愛しいと 思う気持ちを 焦らずに ゆっくり育み 綺麗な花を
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木陰なら涼を求めて留まれり 雲成す影にはそうもいかずや
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ぽっかりと駅の方だけ晴れていて用はないけど靴紐を結う
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砂時計からさらさら音がしているのを聴きじっと思考を止める
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わくわくと到着を待った電車内 今では着くのが恐ろしく速い
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苦しいと書けば苦しい、苦いと書けば苦い、苦と書けば苦
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遅刻するかここから逃げるかまだ未定 だから連絡しろと言われても
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十五年書いたブログが消えた朝このすがしさはどういうことだ
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休みの日は疲れるし休みじゃない日はもっと疲れる そんな感じで
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自分のね 心は潰した きみの子に 微笑んでたのは 本当と思う?
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異邦の地 骨を埋むる 死出の旅 捨てる祖国も 家族もなく
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払えども なお払えども 眼前に 何故かまだある 振込通知
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外用のタンクトップを全洗い 出ないつもりで 何故か晴れてくる
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窓際のおおきい座椅子をひとりじめ 猫用まくらに ねこは身を預け
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いさかいの翌朝にいう「おはよう」に少し間があるつまの「おはよう」
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いさかいの翌朝にいう「おはよう」は一か八かの小さき一歩ひとほ
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一回ひとまわり小さくサツキを2本程にわか庭師で体がきし
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マスク取る日常戻り薄化粧 日除けの帽子は深めに被り
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勤務中 ヒマワリのタネで全員がヒマつぶす職場 他にあるまい
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ポケットの奥底にある重力の 行き着く先が誘蛾灯でも
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風吹けば空に浪立つ藤の花返らぬ春の余波なごりなりけり
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心持ち一つで変わる酒の味風のかほりは肴にもなり
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歌詠みで他人ひとの生き方垣間見る改めて知る短歌の世界
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目が覚めておはようと言える歓びよ 犬は喋らずただ「わん」と鳴く
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直感を信じてハズレた時だって自分を信じた自分を誉めよう
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唐錦竜田の山の夏衣色はひとへに緑なりけり
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生活が困難コロナ後遺症5類の移行から一年も
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