今日何度?三十五度か涼しいなあ あかんあかんてダマされてんでー
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米と水 品薄であると友が言う 思いは同じ 悪しき慣習
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ふるさとの地酒呑みつつ語られる少し訛りの混じる夏空/題『地』
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私たちお似合いだったと勘違いしていて夏の花火は散った/付句『私たちお似合いだった』
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遠回りして帰ろうよいつもとは違うファミマでフラッペを買お?/題『遠』
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東側のあける雨戸がもうあつい台風一過の残暑の朝方
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コガネムシお前は絶対許さない葉は穴だらけ根はスカスカに
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上代の男女が詠んだ恋の歌 今の我らと何も変わらず /『万葉集』の歌
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東雲しののめの静けき朝に蝉の音ひたすらにして舞い降りるなり
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我が庭の鬱蒼たる庭木見て直ぐにやらねば夏は来たりけり
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アイス屋の屋号も短歌モードでは 三十一文字ミソヒトモジと読む我が居て /31アイスクリームにて
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二学期のトビラを開けることはない 吾子の上履ききれいなままで /不登校
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なないろの千羽の鶴はつまの織る闘病六年こころ彩る
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一夜明け台風一過のなごり有りわが家の菜園無惨な姿
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縄文人の澱粉源らし「URI」の語の響きは残りうるち米へと
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パッチリと 目が覚め今日も プチ朝活 とりあえず ねこと夜明けを眺むる
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6年の 歳月が過ぎ 花火観る 吾子の肩先 我より高く
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一斉に 鳴き始めたる ひぐらしは 台風去りて 秋を知らせる
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悠然と我もなりたし花のごと物言わずとも人を励ます
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道ばたのハトが何気に距離をとる こちらも横目で睨んで通る
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引いたばかりの大吉すべて燃やし凶を木に結び いっとき 不安を味わう
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向日葵に心打たれる資格など私はカケラも無いはずなのに
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銀河さえ違う宇宙の恒星ほしならば 人の一年なんて一瞬/「七夕」 旧暦七月七日に
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愛犬とお盆に父の墓参り きっと向こうで目を細めてる
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夜遅くお風呂に入ると蝉たちが鳴いていたのにもう虫の声
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友達と二人電車で遠くまで冒険見守りGPS
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盆にすら帰ってきてはくれぬ猫 脱走癖はまだ健在か
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アルカリの土に生まれた不自由に気付かず逝ける君を妬まん
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ゆっくりとまばたきをしてにゃあと鳴く 意味知りたるはきみなき後で /「大好き」 2024.5.2 愛猫へ
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雷雲の上ではきっと彗星が 走り続ける。墜ちずに済むと
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