「次はいつ帰る?」と聞かれるまえに云う 「再来月の連休にまた来る」
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君が言う 聞き取れなかった… 「今なんて?」 目と目で語らひ 解ったふりをする
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2人きり 自転車通学 気まずくて 自覚してるのか あなたは逃げる
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ドキドキの 踊る思いで 心臓の 使い方を 改めて知る
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飲みかけの コーヒーと酒 忘れてた はっと気付いて 書きだすポエム
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オムレツを[返歌] 忘れたころに 食べてみて 懐かしいと思う 少年時代
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からだからおせんべみたいな音がする わたしお米でできているもの
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まだ春の風が吹くなら伝えたい わたしあなたに恋していたの
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恩恵おんけいを 受けてないのに ゴールデン ウィークが終わる という寂しさ
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甘いもの 君は差し出す 一口目 必ずくれるの これが愛かな
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またね またね またね またね またこんど! 会いにゆきます! 待っております!
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共テ模試 もはやお祈り 事故自己採点 実力試し 否、運試し
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今日もまた 笑顔絶やさず いることで 緩やかながら 自殺してるの
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物騒な一首ができてしまったの。どなたか解毒剤をください。
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残雪の下からのぞくトリカブト 摘むとアイツの顔が浮かんだ
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新しい友を得たよな気になって 歌詠み始めて間もない私
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久しぶり長男と会う距離感を掴み損ねて春風がわらう /もっと顔出せよ…
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荒れ狂ふ波に飲まれじとおほきなる白き翼になる夢をみる
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天の原昏き雲ぞ掃き出でらるるちひさきちひさき三日月冴ゆ
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水やりの先から逃げてくカナヘビや バッタの合間に虹がちらつき
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水に濡れ色と匂いの変わる土 打つ水音も更に変わって
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形のない微笑みにも 振り回される年頃で ただただいつも愛してる
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葉桜の 初夏に君と 出会えたの 今年の葉桜 咲いても実らぬ
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ほんとうになりそうなことを考えないために眠るよ夜まで眠るよ
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電話越し 声聞けるのは良いけれど ほんとは顔を見て話したい
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連休中接客している人達にもてなし受けて遊んでいられる
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連休は 実家に帰れど 家事三昧 この30年 羽休めるは は実母
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名残りおし情念が如き風のふく 春とねんごろだったわたしは
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枩風まつかぜに さそはれづる池邊いけのへに 映すみどりかく藤浪ふぢなみ
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つらゆきは下手な歌よみなどゝいふ子規のうたゞに知らざればこそ
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