いつの間に大人になってしまったの 終わらないでよまた夏が来る
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肥るな!と。それは愛だと知っている同級生の母の忠告
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盆仕舞い切り売りスイカ母と食むもっさりしてて薄っすら甘い
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別れをおおよそ一つの区切りとし やっていくのが人ってもんでしょ
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兄妹きょうだいといえども二人はライバルで泣いたモン勝ち非情の掟
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昨日より設定温度1℃上げ 終わり近づく夏抱き眠る
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子達こらが来て子達こらが帰りて座りこむ財布体力立ち上がれない
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お盆明け 秋の気配に 網戸越し 揺れるカーテン 十三夜の月
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リビングでひとり想いを巡らせて 色々あっても私の人生
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灯籠に宿りし御霊流れ行く暗き水面に月影揺れる
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微熱・頭痛 鎮痛剤くすり飲んだらアカンやつ 熱中症未満 残暑厳しすぎ
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寝る我が子眺め声かけ母は夜干し あなたがいるから頑張れるよ
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背を向けたひまわりだけがやさしくて他のやつらはみんなうそつき
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荒れ模様 駅構内はわたしだけ 異世界かしら スキップしよう
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ぽんぽろん ぱらぱらがらん ぽっぽつ、びゅーどどど / 台風の日のジムノペディ
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お盆って 寂し味わう良い季節 夏が終わって秋が来るから
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風強く中途半端な送り火で申し訳なく明日墓に参る
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息子たちが 帰省の間 聴いてた歌 ネットで探し 一人聴き込む
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声でないきもち伝えたく短歌はじめいいね1個で救われるわれ
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祖母の家 触れる空気の 懐かしさ あぁあの頃は よく泣いてたな
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『サイダーのように言葉が湧き上がる』俳句の映画。今夜の放送見てください
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汗が湧く あの子の手はまだ 繋げない
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砂の色 陽をも模倣し 白光り
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足跡が途切れる 海が続いてく 君の故郷が遠くに見える
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玄関を僅かに開けての送り火も風が強くてやむを得なかった
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「好きでした」まるで後出しジャンケンで君に想いは届かなかった
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父母よ人間ひとの密林燃えており老いの入り口かくまで辛き
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祝福を受けたあの日の細胞もいつの間にやら死んでいること
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貴方越し まばゆい光 見上げる背 流れる曲も あの日と同じ
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いつもそう盆と一緒に来る秋は今朝の気温を17℃とし
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