蹴飛ばした つもりもなしにタンス角 駆け出す朝の一歩目遅れる 
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3週目ついに不調が出始めて私も生き物なんだと知る/煩う・患う
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「絶対にわたしより先に死なないで」たったひとつの願いで縛る
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何もかも 上手くいかぬと 泣く君の しょっぱい泪に 甘味を添える
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日の出前 写したような 縹色 朝だけ会おうよ おやすみツユクサ
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楽しくて楽ちんがいい我儘を言う古希にまだ欲があり春
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通院の母に付き添う帰り道 山寺参り水の音しずかに
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始発都市を過ぎると、ガラガラまだ連休モード余波か
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うたかたの歌詠みに癒されて、今日もありがとう
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草いきれ匂い立ちこむ畑にて 草刈る夫は夏を覚悟す
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カタンことん電車は行くよ、都心にむけてゴーと 隧道抜けてパシぱし📻と
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今日もよい日でありますよう、ご安全☺️
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始発通勤、だいぶ暖かくなったが、まだ長袖か、夏☀️近し
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立夏の候、六ミリにせしバリカンが唸りをたてて頭をすべる
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業務上必要だから話すだけ 構うことなく暴れる心臓
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同じ道何度も何度も辿るような思考が巡る眠れない夜
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預言者のような眼力を持つ老人が太陽を睨んで殺そうとしている
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しーん。って 音は確かにここにいて 君は確かにここにいなくて
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心から助けてほしいと叫ぶ声フィルター越しに取り除かれて
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浮遊して海底間際泳いでるどっちつかずの醜いうねり
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愛を呼ぶ純白の鼓動高鳴って胸の中で振り返る天使
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膝抱え翡翠の海で待っている巡る回転真理の啓示
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輝ける空の下でまた抱き合える 世界で最たるやさしさを待つ
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この瞬間ときの貴方の為に私在る 狂い咲いてよ泡沫の花
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論文の解読のための論文の解読のため果たす失恋
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あれ、きのう、一緒にポテト食べたっけ。 150 ずっと親友
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口先で無理して断り続けても 唇交わせば溺れて堕ちてく
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あたらしき季節を迎えるそれだけのことが当たり前ではないということ
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シャンプーに出汁に灯油に鼻利かせ これが幸せ? うん、きっと、そう。
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明日には 咲こうか 小さな蘭のつぼみが そっとつぶやいている
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