負け犬と自身を標榜せし歌に何の得あるや?唯の道化や?
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肝心をらずそののちはまほろばに君を求めむ幽霊とならむ
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「もう、いいよ」かく云ひ云ひて一点の肝心なことは云はぬ歌あり
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夜更け過ぎ 猫の寝息と 雨音が 私を包む BGMに
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「寂しい」を自分で咀嚼して飲んでそれでもこぼれる「寂しい」が涙。
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SNS距離は近づく気がするが 憧れのが遠くなる今
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うつくしくとてもせつない曲だけのプレイリストを夜更けと名づけた
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寒月が 黄色く照らす 君の頬 イチョウの並木 夜道を散歩
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吐く息も 白くて一度 雪見ると いくらなんでも 秋とは言えず
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「ハムスター飼いたいね」ってまず動物病院探す君の真面目さ
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君にでもあえているなら絶望し、私というものを捨てていたのに
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あきらめて人間ヒトの夢を捨てている。でも何故か今夢を追い求めて.....
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学生でいたあの頃と変わりなくメタセコイヤは深く色づき
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丸かった うろこの雲の船着き場 石浜の空は 丸かった
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コリコリの背中 鎮痛剤でもて ごまかしごまかし よくはないわな>リハビリ効かないのよね〜
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美味である 味しみしみの煮物なり 今日の塩梅おぼえておこう
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蝶が来てしばし舞いつつ挨拶し翔んでいったと確信してる
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隣人とラフなお喋りベランダで積もりし初雪解けし小春日和
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自己とただ向き合うだけの幾星霜いくせいそうそれは無限にくのだそうだ
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「久しぶり、ブラックコーヒー飲めたんだ。」 君の笑顔が見れないからさ。
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目の動き一つも知らない心根に つきうごかされた私の右手
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お天気を気にするように彼の人の心気になる恋愛予報士
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その愛に 沈む私の幸福に 重たい甘味と動かぬ貴方 \ STILL WATER
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首すじと右手に夜を絡ませて最後の星を一緒に見よう
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指先につたはる熱はやはらかく みちたりてゆくなけなしの性
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夢で会う 「ほうけ」「ほうずら」「いいさよぉ」 甲州弁の かわいい祖母に 
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夢で会う 亡き祖母からの メッセージ 「あんたの命 軽く見ちゃいかん」
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掃き溜めを手探りでゆく 皮膚を裂くガラスのうつくしさも知らずに
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湯豆腐に大根おろしをいれて炊く みぞれとうふを熱くいただく
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首筋をそわわと撫でる夕風にそっと近づく冬を感じて
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