くらべれば ふたつふえてる あさがおの あつさもやくだつ 個体の生と滅
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携帯が 見つからずして 苛立つか やたらと外を ふらつく友よ
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我が孫よ 旅の空にて 病院へ 快復早し 恐竜のもと
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北の女 帝王を経て 誕生の 孫の顔見て 疲れ飛んでく
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錯乱し 夜中に叫ぶ 我が友よ 過去現在と 混乱しゆく
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タイトルが面白いので借りた本がつまらなくても夜は明けない
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熱帯夜まぶたを閉じて待っている変わらぬ明日を引き裂く隕石
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暗い道、明るい道と昼間にはなんでもなかった場所踏み帰る
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語幹「あ+k,+s,+m」「視野がひらける」の意味か「あく」「あける」「あかるい」「あか」「あさ」「あした」「あま」 / 過去作
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真夜中を想へば憂さも夢の跡 現も夢のためと思へば
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美しく残酷というより世界には穢らわしいがしっくりとする
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お土産は"comicShampooVol.5 エッチなナースがあなたの担当"
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やあ君が第六天魔王だね 僕は三十六点魔王
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土壁に 残る肉球 私より おねえさんの 知らない毛色
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もし彼が 少女をすきな ロリコンで 二千人れいぷ してたなら、死刑。/フォーリーブス 北公次以来か
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気まぐれな猫になりたいはずなのに 喜怒哀楽が上手な尻尾
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Q 試着室で思い出したら本気の恋だと思う? Aいいえ。それは母のおもかげ
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友達と過ごした記憶は卒業後 即ホルマリン漬けにしておく
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「人類を滅亡させるスイッチが……」「技術的にまだ無理ですよ、それ」
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葡萄の実ふたつを載せたガラス皿 「壊せるもの」と「壊したいもの」
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本体はこちらですよと指そうにも影すらかすむほどに暗くて
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夢の中 また会うたびに 思い知る 好きじゃないふり もう疲れたわ
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めつきりと気温の下がる三日目はたっぷり野菜のポトフの出番
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見ておくれ ダッシュで挨拶 揃う靴 たったひとりの めいに枯れる草
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アサガオは蒼 サルスベリは白 暑くても 好きな花には 見惚みとれる
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堤防を越えた汗が目に入る真夏の昼のワンタンスープ
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大きさの違う花火を見せ合って『おんなじだね』っていつか隣で
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自転する 地球で 抱いだき抱いだかれて 命は次のステージへ行く
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夏ののこわい話をしてあげる玄関外の蝉跳ねる音
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さいきんの 食の自給率(日本のカロリーベース) 三割で 世界戦争で 七割 飢える 
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