離れてる君を想わぬ日はなくて 笑顔をどうか忘れずにいて
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今日もまた眠れぬ夜がやってくる 短き蝉の生命の音に
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改札をするりと抜けて微笑んだ 君は一人の女性ひとになったね
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君の眼の涙の奥へささやかに 掛かった虹は僕でありたい
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お互いに夢を追いかけ信じ待つ この約束を愛と呼ぼうよ
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小さめの君の変化を見つけつつ一生僕は君に恋する
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こうなれば ばんぱくなんかを つくるより 各地にひとつ 防災避難所
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ヒソヒソと聞こえる全て 自分への非難と決めつけてしまう日々
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平日の十時ベッドに横たわる七度八分とこの無力感
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口に含む前に香りを楽しもう オレンジブレンドカモミールティー
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日陰にも咲く花のあり 温めたお好み焼きに醤油をかける
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本性を 暴き出されて 言い訳も 出来ないままに 神の法廷
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清らかな 考えを捨て 世に染まる 大人というか 堕落というか
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注意して 人のすること 話すこと 影響受ける それが人間
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言葉とは 魔法のように 神秘的 人を動かす 魔術の如く
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食うものや 味わうものが 肉となり 血液となり 心を汚す
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環境は 気づかぬうちに 骨となり 肉と変わりて 人を動かす
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凋落を 楽しみ前に 絶頂を 味わなければ ただの戯言
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健康は 甘い物より 麗しく 怠け者より 勤勉な者
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甘い罠 からみついたら もう二度と 立ち上がれない 知らないうちに
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甘い毒 食らいていつか 毒となり 元に戻れぬ 醜い姿
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家を出て初めて気づく包丁の青菜あおなきざむ音の温もり
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じいちゃんへ死ぬタイミングが悪いです右は単語帳左手に花
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地平線あおい光が消えてゆくこの世の終わりみたいな顔で
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バナナ掛けなんて物があるなんて君と生きなきゃ知らなかったよ
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18時半 積乱雲の向こうから異様に大きな夜が迫れり
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原爆の悲劇語りし者たちの祈り打ち消すシュプレヒコール
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さるすべり入道雲を従えて輪郭線がギラリになってる
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無花果いちじくの熟れゆく匂い懐かしき母待つ庭に自転車のベル
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疼きつつもつかの間やさしおやしらず知ってか知らずか健やかなる母
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