芋栗かぼちゃ スイーツ出回る季節なり 焼き芋はまだ も少し先かな
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母起こしフミフミをしてお水もらい ねこはげんきにゴミ箱けとばす
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割り切って菓子パンよりもロールパンパンのおともを増やしました
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一人去り 二人去りして 見送れば 歳月の粉雪しろく 肩に降り積む
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再会の「泣きの小金治」彷彿と今で言うなら「泣きの徳光」
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世田谷にパリから続く穴がある穴よりいずる菓子旨しこと
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模造紙に 小5の課題作り終え しばし眺める よくやった俺
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マニアルを好まぬ義母ははの梅干しに今年の出来は近づけたかな
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平日に会ったら普通の人だった勝手に神様にしてごめんね
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寂しさを半分にした切り口は冥冥たる闇あなたのかたち
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線香の煙、昇って祈るのは、天への導き、高く上がった
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手を合わせ、父の遺影に問いかける、送り出しは、満足ですかと
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鎌倉の阿弥陀如来が大きくて気持ちもまた大きくなる夏の日
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雨が止んで晴天 散歩に出ると朝から蟬がうるさい
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車道には蟬が点々と潰れている 雨が降って来て羽がうごく
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糸ようじを無理に外したら歯の銀が取れた また予約を入れる
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ちよつとした事でも命守れるをJアラートを嗤ふ歌あり
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群衆の中でたまたましやがみたる老たすかりしピカドンの時
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蟻どもが蟬の死骸に群がるをしばし眺めつファーブルのごと     
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安心が欲しいよ欲しいよ触れ合った背中にぬくみが伝わるような
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空を刺すように乾杯 夏の牙みたいなラムネ瓶を掲げて
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外界をプールの底は遮断してここは真夏のひかりの棺
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贋作を見破るような眼差しに射抜かれている面接室で
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もう君の匂いも消えたこの部屋は墨絵のようで花を買い足す
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イヤホンをとつぜん外されるように夏を証明する蝉時雨
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電気消し眠りに落ちる寸前に耳にする音 ねこの毛づくろい
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ラベンダーティーは流行りかもしれないが ルイボスしょうがブレンドは何味?
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直線は 半直線だと きづいたが 時の不連続性 きざまれ破線
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明日のため資源のゴミを出し終えて一度きりの外出でした
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とりあえず横になりたい日もあって今日隣国はミサイルを射つ
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