両腕を落とされようとこの口のナイフがやがてうたいはじめる
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じかんが れんぞくしてると だれも 証明してない︵?︶ みてるのは残像
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「キュコ」という音に振り向き ねこを見る 両手で懸命に引き戸開け来る
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祈れないそんな日もある たまにはね こころと言葉つながらないの
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ざわざわする心を持て余してひとり エアコンつけて布団をかぶる
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若き人 皆んなに力を 頂いて 我立ち上がる 夏の記念日
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でも、これが終わりじゃないよ残酷なことを言うけど耐えられるかな
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梅雨明けにいだいた懸念けねん当たるかな今年もやっぱり雨待ちの秋
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我が友の 納豆食べたし いつ来るか 尋ねる声が 痛々しきか
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命日の 孫らと訪れ 花飾る 帰りし時に 笑顔の女よ
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ガ島へと 若きレポーター 語りけり 今尚残る 連なる戦車
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返事見て 想像するよ かき氷 はしゃぐ声合えば  浴衣も笑う
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孫と来て 海の広さに 驚きし 岩に戯むる 海虫見つめ
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猛暑とか いろんな疲れが 今に来て とにかく眠い 口内炎痛い
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結婚しなかなか会えぬ息子たち ラインのアイコンさちを確認す
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残り日を 終活などと おごそかに ひらひら踊る ふたりの食卓
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日曜日 咳き込む友の元へ行きませう 豚しゃぶ食べて 体力をつけませう
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「本当だ!」を「ホントら!」という25の末息子今も可愛ゆし
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九夏閒きうかあひ 咲きををりたる綿わたの成り うてなねて綿花めんかのひらく
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ねこはゴキゲン かまってほしいお年頃 ぬくいあんよで よろこびキック
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薬飲みベッドに戻る日曜日 ねこだけ撫でて愛情補給
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花々と四角画面の人々と悲しいニュース 今朝の夏雨なつあめ
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人型を立派に努める私達 等しく欠けてそれを知らない
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るるなば 暑氣あつけしづまりあらたしき りやうはこびたる夕下風ゆふのしたかぜ
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翆黛すいたいの あかねを映す金色こんじきに 思ひまがへり秋たるらし
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熱帯夜にからださすられ思い出す怪談上手な叔父の声と目
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鍵盤を ひとつ弾けば ポンと鳴る 閉じた窓から 流れるゴスペル /
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38度 だんだん上がる最高気温 また教会には辿り着けない
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背徳のポテチとビールでぷち幸せ 肉が食べたきゃ友達と行くさ
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コンビニに夜中の2時に行くことは さすがにやめとけ いちおう女子だ
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