嬰児虐殺起こしき落雹の血に穢れレメクの復讐七十七倍
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裂帛の悲鳴に怯み若き牧夫血迷ふばかりに羊屠し損ず
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みづから罪受くるべし右翼憂へどもたち靡く百合の黄に染み 
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斯くて支配樹立されたるも市民の凡そ三〇〇〇〇〇〇袋
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秋風を 少し吸い込み 野に還す 花は枯れても 今日も靴を履く
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いつのまに放電されてからっぽの気持ちをきみに隠したままで
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地上戦殲滅に正義掲ぐるも車輪の下なる若麦ひしぎて 
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残量がなくなるほどに減りにくいスマホはぼくの人生と逆
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温かい缶コーヒーを握りしめ、小さく呟く「秋とは何ぞや」
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聖十字軍編成の馬筋骨の隆々たり戦争に駈られて 
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朝焼けか夕暮れかも分からないで リュック掴んで出勤する日々
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「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」など見るものか曼荼羅花異邦にて匂はし
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産業機械油に錆びぬ櫛歯の目歴史とは殺戮のくりかへし 
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枯れゆくはいともたやすき柘榴の頭もて喰らふをよごしぬ指に
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帰り来て テレビつければ戦争の ニュースばかりでメンタル落ちる
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いつも始発🚃、痛勤者と楽しみの空旅の方で、静かに満席、日の出待ち🌅
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あなた達 成すこと全て 自分の為 私の成果の 全て啜るな
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不景気に 頭抱えて 覚悟する 幸せになる日 無いかもしれない
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列車の旅では何時も昼から酒を楽しむ 窓の外は田んぼが走り
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外来種と云ふと言へども夕日なかオオキンケイギク輝きてをり
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遠方の道路をよこぎる黒いものアカハナグマと云うに似ている
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花魁の如くと云ふは月並みか他は浮かばずに曼珠沙華みつ
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いつの間にか散歩道におおきんけいぎくが茂り秋の風に揺れる
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押し花の如く潰れし螳螂の緑あざやか鋪道のうへに
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気が強い この性格が 嫌だった 病になって かされるとは
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世の中は期待どおりにいかないが踏み出す一歩私が決める
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慣れぬヨガ かえって身体を痛めそう つと起き出してハーブティーなど
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今日は6時 明日は5時には起きる事を 考えるまい寝られなくなる
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舐められて自分がすり減らされていくソフトクリームのコーンを齧る
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目が覚めて 丑三つ時に 部屋掃除 古き服捨て邪気を祓おう
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