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かの年
(
二〇一一
)
は草も知りてか
生
(
お
)
ひ
来
(
こ
)
ねば 土押す若芽みつけホッとす
15
薄紅の 空明けゆきて 日の昇る 海の向こうへ
子
(
きみ
)
は飛び立つ
26
真剣に謝っている顔じゃないそう言われても元がこれだし
14
古木にも生きる芽のでる力ある 逝く冬みつつ風光るなか
26
駆け下りて勢いついて止まれずにそのまま砂に突っ込んだ友
11
しわくちゃの汚い紙も気前よくサインをくれた前川清
12
なんとなく寂しかったり雪溶けて目までの壁が腰より低く
14
忘れろと 言い聞かせても 思い出す 君を求める もはや野獣だ
10
薄雲に隠れて昇る太陽よ 夜の氷雨に恥じ入りたるか
11
二分咲きの 庭の紅梅凍へをり 春は足踏みなごり雪舞ふ
32
三月
(
みつき
)
余の悪戦苦闘もありがたやユーチューブにより氷解したり
(
)
7
通帳の残高見れば目の前に老後の文字が浮かび上がって
15
貯金より大事なものはあるはずだ たぶん きっと そう、信じたい
14
貯金箱ひび割れそうな腹を見て我が身を思う秋の夕暮れ
9
病院で体の不調を訴える 3割負担で 3割分だけ
8
気が付いたことをすべてと思いなし 気づかないこと 闇に消えゆく
6
だんだんと夢になっていくこの感じ 音楽だってドラッグでしょうに
4
久々にテレビ観んかと座に着けば右側に猫左にも猫
18
値上がりも使える銭の額同じ質を落とせよ量を減らせよ
10
ふえていく付箋はきっと輝ける未来だきっと、きっとそうなんだ
5
トイレからぽたぽた水が漏れている責められている責められている
9
椅子の傷ひとつひとつを眺むればすべて異なる青春の跡
11
ネタバレが 多い世の中 この先の 人生までは わかりはしない
8
もし仮に私が神なら君の顔のホクロを結んで星座にするのに
6
三月は
吾
(
あ
)
の生まれ月それよりもなお
3
.
11
24
触れたくて 叶わないから 遠ざけて
L
I
N
E
の通知を 点けたり消したり
6
愛したい 許される人が 見当たらない 推しとか要らない 触れられるものを
7
夜空を泳ぐ 彼方一等星へ 夜空を泳ぐ 光を求めて 夜空を泳ぐ 貴女に会う為に
4
ベッドではラジオ楽しむ聴き逃しひとり静かに文芸選評
26
巣ごもりの虫戸を開く頃だけど雪に降られて戸も閉じてるか/七十二候 蟄虫啓戸
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