もう僕は社会人になったので、ポイ捨てしない むかし? 知らん
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買い食いをしてたシューはやっぱ美味い これを学生の味としよう
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炎天下冬に覚えた歌忘れストーブの中残った石油/もうあからさまやな
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あの時はなけなしの金で買ったシュー一つ、 こんなに釣り多かった?
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懐かしの母校に我が師はおらずとも、聞こえる気がする説教……うるさっ
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炎陽下 魚も鳥も花も木も けものも虫もみんな生きてる
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ヒヤヒヤと齧る梨の実その根元ロシアンルーレット似て怖し 
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桜色畑彩るコスモスが涼風受けて時々黄色
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フィトンチッド満ち満ちる森 腕広げ澄んだ空気を胸一杯に
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4か月ぶりのデートは1時間半これまでを手繋ぎ話す/8月23日
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血の紅に彩どるその花畦道は彼岸へいざなう架け橋なるかな
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透明な花火が咲いて滲む床いつか忘れてしまうとしても
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山の端に落つる日射しは夏ながらこなたの森に蜩の声
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氷水飲んで火照りを落ち着けて君への残暑見舞いの続き
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燦燦と 輝ける星 名は太陽 全てを照らせ 地の果てるまで
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愛してる、それで、つまりは、だからその…… ロマンティックにゃ、言えやせんけど、
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労働を拒むおれたち 夏はいま禁治産者の五月祭かな
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手の甲に見知らぬ冷たさと熱を感じ続ける夏のCメロ
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運命を買いためて来し男ありダービーの日は『優馬』を読みぬ
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パーラーのいちじつ暮れるおれがまだ苺ミルク待ってゐるのに
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澄んだ水凛とした音淋しさと無数の光を浴びる大海
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海は死の匂いで満ちた楽園で誘われるまま終わりに連なる
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割れた瓶突き刺す両手赤吹いてでも痛くない不思議と今は
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そのかわり風よ嵐よふく夜は僕の事など忘れておくれ
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キラキラに見えてしまった夜だって君を愛する理由にならない
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ひとりぶん ちいさな甘めの たまごやき 卵は一個 巻けるけど焦げた
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汗掻いて 喉乾ければ 水を飲み 覚ませは横で セミは鳴いている
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今朝6時猛暑を超え屋上涼しげなりされど27.5℃
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切なくて鏡を見てもやるせなく化粧なんかもする気が失せる
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君もらう梨のおいしさうれしくて梨好きの義父にお供えす
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