新湊海沿い走る路線バス風雪の音脳裏をかすめ
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作られしもののなかにて地雷あり無言でしかないボクらの悲鳴
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雪雲がたち込め平和な風景を飲みこんでいく不穏なムード
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電柱のてっぺん 鳩が一羽ひとりじめ 見晴らし良いかい 飛べていいなぁ🕊️
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背のびしてツリーに星をともす子のポニーテールの髪のゆれつつ
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またしばらく バタバタ可能性?出てまいり 悔いのないよに(今のうちに)ヒトカラ嗜む
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短歌評三十一みそひと文字の奥を読む選者は語る三百十文字
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三日ぶり 些細な喧嘩止めにして 二人の好きなプリン2つ買う
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目一杯愛し合おうに目が覚めてあゝ再会のあゝ古希美人
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愛さない慈しまない守らないただそこに在れわれの明星
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そばかすにケシミン塗っておまじないどうかご加護を小林製薬
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幻想を 描き続けた 毎日が おはようと言い 動き出した日
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黒豆茶しばらく飲むのを続けるかむくみと冷えにもいいらしいから
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電車待ち割り込みするヤツまあいいが天国に行けると思うなよ
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生きているただ生きているだけなのにどこを歩けど間違いばかり
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マンデリン濃いめに淹れてブラックでどら焼き一個と幸せな午後
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そんな地味な服でいいの?と問う声 美しい母 醜いわたし
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ガミガミと怒った朝を省みてポッカリ浮かんだ雲を眺める
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跳び箱よなぜ私だけ阻むのだ なみだこぼれてひとりの五だん
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過ぎた日のあなたの笑顔好きだった思い出すのはすべて横顔
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秋風に呼ばれて果てるながれ星いのちは続くせかいは続く
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初等科の黒セーラーの駆けぬけて疾風になつて声だけになつて
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見えなくて手の届かない場所にいておまえの温度に殺されるから
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あなたなどあのとき殺すべきだった私の心はもう殺せない
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年賀状遠慮されてた知人から喪中はがきが届き戸惑う
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苦味避けコーヒー店で紅茶飲むわたしの味蕾は甘やかされて
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ティーラテとチーズケーキの甘き日よかかと地に着くいまやむつごし
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死でさえもふたりを分かつことはない右だけ折れた寄り添うヒール
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未読無視キメて音漏れSpotifyロフトベッドで空城の計
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ひさしぶり かんせつつうの やってきて いらっしゃいまし ちんつうざいのむ
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