突然に 庭先横切る 侵入者 三羽のキジ雛 親鳥探す
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りんかくをなぞって撫でる三角の耳もおひげもぜんぶ好きだよ
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おいマジか!四日連続あの人が夢に出るとかぱねえ重症
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案も尽き白きノートをじっと見て歌人うたびと気取り 真夜中ひとり
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他人事ひとごとのような写真に見入る夜 来し方確かむおぼつかなきに
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涼しさを過ぎて布団が恋しくて掛けるも暑く途方に暮れる
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果てしない夢を追いかけ♪いつの日か大空かけめぐる大都会/昭和歌謡大全集
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やりきれぬ思いで始めたパッチワーク上手くならねど心は軽く
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この春には薬局で山と積まれてた アップルブランデー・158円>バッカスの仲間‥の、値下げ品(笑)
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片思い 何も知らない はずなのに あなたの胸に 飛び込みたいの 
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ことばにも硬度はあって軟水のようなきみの短歌が好きだよ
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しまったと やっておけばと 気づいたら その時すれば なにより早い
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充電器みどりのシグナル催眠で記憶の闇を消去している
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父はもう介護ベッドで寝ていない 2泊3日は私のベッド
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おばあちゃんの頭の中にいっぱいの昭和みいんな焼き場にいった
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ヒーローの口上が長い 存分に喋れるそのポジションを狙う敵
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赤い糸 なぜ糸なのか どうせなら 可愛いベロアのリボンにしてよ 
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十月にしては眩しいの下で、ふとよみがえるあの夏の日。
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晩酌はお湯割り吞むには早すぎてあんまり冷さずビールを飲んでる
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バッカスはたった十粒二百円春先になると安くなるんだ/季節限定チョコ
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むかしからまじないめいたものがすき。ばいきんまんのまぜる薬品。
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もうなにも望まないから愛されるべき人に愛されたいマジで
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手のひらに触れる僅かな凹凸を命と認め取り出す筋子はららご
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言の葉の 時空を超えた 優しさは 八風はっぷうに乗り 伝はりてゆく
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「幸」せも一字取ったら「辛」くなる 貴方が抜けると辛くなるんよ  /そはの様の歌に感化されて 〜或る仲間へ〜
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トレンディドラマのような歌読みて 憧れしかない田舎の主婦は
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真夜中にぱちんぱちんと爪を切る どうかそのまま起きてこないで
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背伸びした 背丈とおなじ 夢見草  ランドセルなきゃ きっと勝ってた
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深爪をしたのは昨日のことだった 今日はおだやかな ちょっぴり夏日
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正面に半月の見ゆ登り坂 アクセル踏めば宇宙そらへ飛べそう
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