都会と破壊のシンフォニー交響曲 この世は憧れを連なってできている
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秋、フライングにて失格 夏がしばらく代走します
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ピッピッピ リモコン操作の その1℃ 上げたら暑い 下げたら寒い
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約束の言葉ひとつも守れずに お前の言葉塵に消えゆき
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虚と実の 狭間に生き 揺れ動く 我が心には 曲がらぬ剣
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彷徨える 亡霊になって ひたすらに あなたを求め 歩き続けて
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このまま眠って化石になって燃えて誰かを温めたいね
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きみの手が僕を撫でるのやめたなら肉球ぷにぷにさせてあげない
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カラオケのレパートリーが変わったね 他に好きな人でもできたの?
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二回ふたまわり 歳の離れた先生がくれる「またね」 わたしの居場所
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さようなら耳元でそっと囁いて跡形もなく沁みることなく
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ほほ撫でる夜風の温度に反比例 叶わぬ恋が冷めてくれない
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「おかえり」と線香、おやつをあげた途端 猫毛が一本 リビングに舞う
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広大な渦巻く雲は西側に東には虹 嵐前の空
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お風呂場の電球交換 明るさが変わって よそのおうちみたいだ
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22時17分 眠い眼擦り 電車の酒気 胃もたれの起床 5時35分
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顔見れば青春の日々戻り来る 社会で固めた鎧剥ぎ取り
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玉の月かぐやひめみこ薄衣うすころも 雲のとばりにゆらり幽玄
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言い訳をして殴られて見送って口の中だけ痛み続ける
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砂とかげ 風の走りきて 影と消ゆ みちばしり見ゆ 見よ、あれがそれだ〈ミチバシリ〉
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葉の上の玻璃の細工と見あやまる翅はあかがね 肌えはあかね〈ミヤマアカネ〉
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今度こそ お前が彼女と 別れたら 「俺にしとけば」 言うんだ、絶対
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雨のひに傘まで置いてく陰謀論 意味不明なり 意味不明なり
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おもかげは思いのほかの年々に偲ぶ心はまことのことと
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あおぎあおぎ 待つ宵 心さわがしく 夏の名残りもなお蒸し暑し〈アオマツムシ〉
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旅終えて ただいま言わずに抱きしめる 忘れちゃったよ 僕の充電器
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あなたとの別れが来たら寂しくてハチ公になる絶対になる
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舞姫の蝶に誘われ振り仰ぐ 雨にそそがれ白む秋空
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金魚って胎児みたいで可愛いわ 声きこえてる?我の顔見える?
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他人ひとの為「死にたい」と思う我が死にお前は生きる あってたまるか
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