炎天下ペンキの剥げた自販機の溢れる缶の同じ体熱
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土をこね時計の針は重なりて終わりを知らぬ造形思考
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食パンとスプレッドカビるの怖くって 4日続けてクイニーアマン(カルディ)
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起きぬけに ねこやってきて まんまるなおめめで「あっあ!😸」目尻が下がる
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久方の推し活してる緊張に 自分にこんな気持ちがと思う
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待ってるとなかなか来ない路線バス 久しぶりだと空を見上げる
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海を見て「でっかい琵琶湖」笑み誘う 琵琶湖育ちの保育園児は
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やらなきゃと思った細々こまごました事をやり終えた今日良しとするかな
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金色の麦の穂波のさわさわと 注ぐ初夏の陽刈り取りを待つ
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夏支度 気ままに風を 入れながら 桃の煎茶で ひと息入れて
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腕ごしの積み重ねたぬいぐるみクマノミのように黒シャツ覗く
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華やぎの 街とうらはら リラ冷えの フィックス窓から 眺める夜空
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人類がみんな憂鬱だったなら、やさしいひとはもっといたかな
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コンニチワ、コンニチワってテーマ曲 昔と同じ言葉の万博
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窓のないロフトの服に扇風機だれかいるのと問われて気づく
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地下鉄に乗って着いたよ万博に 手荷物検査で既に行列
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夢洲ってユメシマと読むの今知った 昔はこんな駅なかったはずだ
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四十年前 初任地だった大阪は こんなに人が多かったろうか(ナメとった)
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痛ければおしえてください充電用ケーブルに埋まる右手をあげて
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初夏の暑さにほてる体を休め ゆっくりと温湯ぬるゆにつかる宵
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抱きしめて静かに抑えていく想い 涙の雨で残り火も消そう
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健やかであれと祈りて見送りぬ 緑風なぞるつがいのメジロ
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ここで読む数多あまた短歌うたに吾を置けばどこか重なる歳を経た今
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妻はまた出発時間を間違える 昨日伝えた私の気持ち
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何もかも忘れてしまえと思いつつあなたを知っていたのか不安になる
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リハジムに光りありと思えばや険しき顔のほぐるる同士
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チャイナ製のADS-B受信機買ひFlightradar24の一翼担ふ
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見つけたる シロツメグサの五つ葉を 財運アップとほくそ笑む君 
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ナンチャラ世代とかで括られてもね うちらも個体差とかあるし
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きっと大人になるということは感覚のツマミのチューニングね
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