Utakata
登録
Login
ほんだな
フォロー
3
フォロワー
6
投稿数
35
1
2
次 ›
最後 »
銀色のケトルに挿した温度計 針はアンダンテで秋を告げ
5
人は四季 風の旅路に浮かぶ舟 散りゆく花も波にきらめき
9
紅のビロード纏う秋の使者ゴールドラメの羽に夕陽が
7
寝ぼけつつ窓を開ければ金木犀 小鳥も秋を喜んでいる
11
真っ白な雪が頂隠す様に洗濯の山に洗濯を積む
13
目覚めれば東の窓から金の朝 はちみつ色の妖精の道
12
流水できゅうり洗えば真あたらし棘の痛みに命感じる
18
「まだ帰りたくない」なんて駄々こねてるみたいな雷
4
今日の空プールの底の竜宮城 雲のすき間に光きらきら
8
きゅうり取り百円入れたら蝉鳴いた無人販売今日の一等
13
梅雨明けて正午の空に百日紅マゼンタピンクの夏がはじまる
13
独り牛乳パックを洗う朝 生活とはこういうものか
9
深夜二時頭の中は担々麺タンタンタンタン痺れるうまさ
7
ご飯食べ洗濯干して荷物出し今日も一生懸命生きたな
11
布団蹴り冷えてくるまり寝汗かき のたうちまわる寝苦しい梅雨
10
台所二つ並べた皿を見て一つはそっと戸棚にしまい
11
人肌のお湯ふくませたハンカチで全身ぬぐわれるような七月
7
西の空黄ばんで見えし百日紅 我はただ汗流す塊
3
だらしない人に迷惑かけるなと祖母があの世でまだ怒ってる
3
土砂降りの雨雨雨で走り出す 閃光! 一、二、三秒で雷鳴
8
梅雨いずこ枯れ時逃した紫陽花が不気味な色に咲きつ朽ちつつ
11
この人はいつも心が震えてる話題の新刊目立つ赤帯
5
一心にゾウさんクマさんキリンさん くたびれたらみんなでお昼寝
8
ただいまと電気つけたら豹がいた真夏密室ごめんねバナナ
4
「桃みたい!」真っ赤なプラムかじりつき隣を見ればきみも涙目
4
草蒸して木立青々池の水押すな飛び石子らが探検
8
ゴウゴウと不穏な唸り上げているうちのエアコン休む暇なし
5
病院はいやだ行きたくないだけど皆そうだと言い聞かせ行く
7
一票の意味問いながら名をしるす表記見直し二度三度四度
12
5
号線小雨曇天死んだ街ここではないどこかってどこ?
3
1
2
次 ›
最後 »