栄光を 追い求めれば 挫折して 悲しみ暮れる 息子よ気づけ
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退職し 暇な人間 集まりて 市民農園 民家の日陰
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人間は 食っていくため 働きて あくせくしてる いずれ死ぬまで
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草むらで ワニの格好 ヘビのマネ 近寄んじゃねぇ 不機嫌ノラ猫
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鳩ばかり 屋上の縁 並んでる 天敵もなく することもなく
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夢ばかり 夢ばかり見る 性格は 年を取っても 衰え知らず
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野良猫の胸に耳をあててみると  きこえないように唸ってた
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『恋』という 人生の中の 本棚に 最後に並ぶの 私がいいな
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不幸なこと避けきれる運欲しいな 平凡な毎日が幸せだからさ
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癒えないと分かっているよの傷は いつか癒えると信じて進む
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人は枯れても生きなあかんって話をするなら一旦解散ね朝のゴミ捨て場
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花は醜くなる前に介錯すると決めたエゴ 次こそゴミの日にきちんと
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雨が降り 蒸し暑くなる ことも減り 秋の気配で 寒くなりつつ
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異常無し 検診終えて安堵する急に空腹 デパ地下めぐり
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曼珠沙華野辺一面に海となり亡母ははを守るやあかあかと燃ゆ
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スパイシーなペッパーに名は似るも非なるレッドペッパーは火を噴く辛さ
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夕闇が迫る空から落雷が電光放ち地面を揺るがす
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古希過ぎて健診結果の数値見て涙を飲んで晩酌減らす
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仏花にと小菊にダリア畑の隅 買へば高しと姉は笑へり
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夜半過ぎ風雨の音に目を醒ます眠れぬ夜に短歌を愛でる
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牛タンは総じてうまかったが、部位が違うのか 、硬かったり柔らかかったり
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層になり歴史と酒がもてなされ紳士の場所へ 二十歳になったら
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兵庫県の誰かじゃなくて、可愛らしいおねだりなんじゃないですか服プレ日っすよ
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しなやかに動く美人のきれいな手 優しくもあり冷たくもある
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しつこくて威張りくさってケチなやつ お水の女子にモテない男/北新地にて
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この前と同じ服だと恥じる君 たとえ媚びでもちょっと嬉しい/新地のケイコちゃん
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歩歩さんうるとらさんも寝ないすかうたとたましい血気すごいす!
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目覚めると空から銀の糸流れ秋雨といふ罪に打たれて
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息子履くがに股ジーンズ秋日干しお洒落なんだか破けてるんだか
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青い目のホクロのあのこは四才で 虹をこえて五年目の秋
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