ここは地獄じゃありません みな平等たらんひず歪みの下が天国に見えるだけ
5
通学路子らの横断に旗を振るその老人は杖をつきたり
17
ゆくりゆく 目にさす星の 目印や 寺子屋からの夢への旅路
5
溢れ出してたあの音が、今はどうやら引っかかってる。
4
出てこない。
3
短歌が、詠めない。
2
ねこの手に踏まれたときのゆるされている感覚がすくいなのだと
14
あの夢は そのまま育つ 優しさに 甘えたまんまの そぞろの想い
5
不用意で配慮に欠けた我が言葉 多感な少女を傷付けたかも…
14
八十草に 増える山影 花摘んで 揺れる白妙 遠い都の君
5
三日月がぽっかり浮かぶ夕焼けの空は日に日に早く暮れてく
17
あの夜は、猫が泣いていたらしい。腫れた目で言う隣のあの子。
6
我 行けず 月命日の 墓参り 腰 曲こし まぐ 母が 笑顔で代行 /感謝🙇
19
大和歌 はるか昔の 日本から 届けた歌の 愛す儚さ
3
この脚はドアを蹴破るためにある 血を流しても痛くもないし
5
キッスを知らない あの子はあのまま 奈落の底へ 落ちてゆきました
2
君はわれ作った餃子食べおいしいと言いすやすや眠る
6
友だちの声が聴きたい、話したい ここは地獄じゃないとおしえて
9
きれいごとすらも言えないおそろしき実家のような緊張感で
4
息がもうできない先祖代々の生物濃縮されたのろいで
4
つまり罰なんじゃないかな 九人の孫は黙って末代になる
4
京都迄在来線で6時間 3度乗り換え 積読崩し
9
エッセイを傍らに置き うとうとと やること満載 休み休みで
14
いつまでも秋を感じぬ暑き日に「年賀じまい」と葉書が届く
44
星空に儚く歌う虫たちが、冷たい風と秋を呼び込む。
13
塩好きの信州びとは改めし 置いておかれた陸奥びとヤバし
5
カップ麺 汁は残せよ陸奥びとよ 塩っぱ好みの気持ち分かるが
6
翔猿のトリッキーな取組みは 小気味よいほど大兵倒す
6
塵を星、火を太陽と比喩をする誇大表現嫌いじゃないよ
7
正代が大関落ちて安定す 何か分かるなやくの重圧
5