すもも
11
12
投稿数
22
マフラーからはみ出た耳たぶの林檎色きみがかわいく色付く季節
10
冬の海に放った指環 約束は寄せては返す波間に消える
13
会話中時折混ざる関西弁きみが暮らした土地の残り香
14
あいみょんを口ずさみながらチャリを漕ぐ 夜はどこまでも陽気になれる
11
叫ぶみたいに歌うスピッツ悲しみを声と一緒に空へ吐き出す
14
冷めきった紅茶をレンジであたためる心の温度は取り戻せずに
21
珈琲とミルクの境界が溶けてゆく 気持ちの終わりはすべて曖昧で
16
今日もまた眠れない夜やすらかに輝く月を一人占めする
15
あの人を見つめるときの君のの淡い優しさが大好きでした
13
ふと気づく くだらぬ日々を駆け抜けることこそをただ幸福と呼ぶと
17
青空に浮かんだ月が光り出す長々し夜はもうすぐそこに
14
「寒いね」の四文字ですら喋れずに「好き」と言えるのはいつになるやら
15
色褪せたアルバムをそっとめくる祖母の横顔に浮かぶ恋する少女
14
星を指で繋ぎ星座の名を語る隣の君が何光年と遠い
10
人はみな死んだら星になるらしい 君に見惚れてもらえるだろうか
15
暮れなずむ空伸びる影金木犀ふたりでいてもさみしい季節
13
湯気上る餃子を口よりあふれさせ涙目の君よ変わらないでいて
11
二十四時孤独に光るコンビニは宇宙を揺蕩うひとつの惑星
11
手のひらにそっと包んで願うなおまもりみたいな恋をしている
16
「この花の匂いが好き」と笑む君がしあわせな夢を見れますように
14
陽光を瞳のなかに閉じ込めたあなたになれたらどれだけいいか
15
笑うたび上下する喉のでこぼこにあたしには出ない音を感じる
11