そうしつの うたをかさねて ここにきた きみもともだち あいよるたましいW /金曜パック 那智チャコキンキン
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教室の窓から見える雨黒し折しも五限は山月記なり
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ハイトーンの髪で職場行く私ほんとは怖い壊れていくのが
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めいめいに 三十一音(さんじゅういちおん) 交わしたら カチカチのチョコ ゆっくり溶けた
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着きおれば レンゲツツジが 出迎えぬ 枯れかけながら 鮮やかなりて
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おなじ枝 さいたしらゆり 日がたてば つぼみでかれたり 満ちてうつむく
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青天は胸のモヤモヤ吸い上げて雲で散らして流してくれる
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加熱してからみが飛ぶのをいいことに期近きぢかわさびをうどんで煮込む
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へーそうと いわれてわかる そのいみが ひょうげんの差は 感受性の差
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田舎からケダモノひとり 呼ばれてもないのにヒトの群れ
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ハルゼミの 奥にカッコウ ウグイスも この晩春に われも包まれ
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検査室待合の角冷え冷えと 交わす言葉の 密かに沈み
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珍しく早起き気持ちいい休み 二度寝しちゃって台無しなのよ
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券売機 カップルA外国人不倫カップルB テロリスト
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登りきれば そこが楽園 かといえば わからぬままに 必死に登る
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1/6の重さで駆け抜けて東の海に兎を探す
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リビングで君がたてたるコーヒーの香り楽しむ午後のひととき
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芍薬が静かに落ちた六月に君がたしかにいた夏探す
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渡された万年筆のあたたかさ君の体温に心ときめく
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暮れなずむ 町並みの西 雪解けの富士 おぼろに見ゆる通勤路
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朝イチで カーテン開けて 運試し 陽射しは大事 猫も私も
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ブランコに 跨がり夜を 穿ちゆく この独り言は 星の独り占め
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私らしく 私は私で これだけは まげられずに生き 不器用なりに
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真夜中の運動会にて起こされて 寝不足あるある ねことの暮らし
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風呂上がり キミは云ふなり だしぬけに 「お線香の匂い?」 森のバブだよ
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朝の陽も赤き夕陽も各々おのおのの背中照らすやいたわりを込め
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土曜日の朝は日々の逆回しすることしないしないことする
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咲き初むるあじさいの花うすももの粒から花へ翠の庭に
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人生の どん底見れば 今なんて 極楽浄土 そういうことか
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この世には 幸せ過ぎて 人生を 楽し可笑しく 過ごす人あり
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