お母さんがいないスイミングおわりだったらビールのほうがいい
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「スミレちゃん、リスカしてるらしい」寝たふり私 毒の鱗粉 少し食らった
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しょっぱさが身体を壊して進んでる気持ちさで食らう台湾ラーメン
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賑を横目に歩く宗右衛門町 タバコで夜を吸っているのに。
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しっかりさんの「ありがとうございました。」背中で聞いちゃってごめんなさい。
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パリソウル やりたいこととしたいこと キャンセル界隈夜が老けてく
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現在地解らず街に墜ちてゆく 壊れた翅の夜間飛行
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朝ご飯たべたら一緒に寝るのにな ねこたちや何故この時間なの(0時!)
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ねこたちは ふみふみ・ごーん ずつきする 何故かって?ビックリ 朝ご飯だよ
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目に沁みる汗に残暑をぼやきつつ見上げた庭の柿はたわわに
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涼し風 季節は向こうからやって来る 早番の朝 深呼吸
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見よ空を 星々たかく月遠く文明の火は絶えることなく
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あざやかなままのみどりは陽を透かし猫のまつ毛もこまかくぬれる
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アコーディオンとパリの街は似合いすぎる Opéraオペラに向かう地下鉄の中
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目の前に 広がる世界は 俺次第 諦めるまで 何処へも行ける
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背中には 「何」書いてある? まだないか、 背中で語る オヤジを目指す
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あの星の光も夢も掴もうと降りそそぐ空に両手を広げる
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ああそっか、わたしはこれでいいんだと 何者にもならなかった自分
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あちこちのお寺に眠る友訪ねお弁当べんと持ち寄る墓参りツアー
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重力にあらがうぼくがあらがわぬきみに満たしたかりそめの海
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お彼岸のお参りおえて安堵する葬送おくりたる友六人になる
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忘れなくていいと思うと安心して忘れる時間を作れた/「海のはじまり」より
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眠剤が効いてフンワリ眠くなる ふぅ~と何故だかため息が出る
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今日もそう。醜きはこの心でさ、必死に塞ぐ。表に出ぬよう。
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在りし日は子はかすがいというけれど今やLINEが一筋の糸
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嘆願も慚愧ざんきも要らずそのままのキミを抱き寄せ光へぶよ
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初恋の君の名前も浮かびこず昔話はなしが弾む同窓会
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秋だから読書するとはりきるも日々残業時間を取れぬ
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薄暗い外を眺める午前五時まだ陽は出ぬか菊月の朝
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いきることいききることききいることとこいるといいきる いきる
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