山にかかる 煙雨が好き 雨のへり 聞こえないように 呟くきみ
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気が急いて ケーキセットを秒で食べ わが猫らの待つ家路をいそぐ
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スタバ寄る 若い女の子 チラと見て 我はその先の隠れ家紅茶店
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我が友の 痛み我慢と 突き離す 元気になりて ほっとする朝
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通勤の階段上る足取りの 重さが今日の体調告げる
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「ほんならね、また明日ね」と わが猫にも 言えたらいいのに 言えたらいいのに
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冷徹に 見えし先輩 遠くから 訪ねてくれる 暖かさかな
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信頼す 先輩こそと 思いきや 電話くれると 音沙汰もなし
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我が友よ 近くの病院 行くに付け 迷って帰れず タクシーで
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君に似て うつむきかけた 向日葵よ 夏空を背に かげをはらみつつ
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夏恒例 馴染みの患者ひとより 差し入らる ゴーヤの如く育った胡瓜
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ごきげんさん ふくふく赤ちゃん 来院し ほっぺぷにぷに ああ癒される
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茹だる暑さが、大陸Hの冷気で急変、都内も、👹雷鳴、⚡️稲光、☔️大雨スコールで🆒リセットか👍
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姑とママ友に「ハイ!」わらい顔案山子が躍る脳みそはない
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息巻いて替えた照明あかりの部屋の中 程よい暗さのありがたみ知る
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人の振りばかりが目立つ今日だから「己が振り」すら見えなくなって
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故郷の 友の電話に 励まされ 我も負けずに 生きると誓う
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重いはずだ、リュックの中にいつからか罪とか罰とか愛とかそんな
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呆け初期の勝手な解釈始まって私だけでも飲む安定剤
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半ボケの母に苛立つ吾が無力雄物川へと身を投じたい
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名も知らぬ、窓辺で家人待つ猫に そっと手を振る薄暮はくぼの家路
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きっともう終わった恋だ 炭酸の泡が消えゆく音を聴いてる
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もしかして今日はひと雨有るかもと痛み出す首そう告げており
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言ったなら終わってしまう気がしてて笑った顔で下唇噛む
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くらがりに 煙とともに 赤蛍 つかの間の光芒 面差し明滅す
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タヌ猫は母の子なので 我、子守り ねえや状態 ねんねんころりよ
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「ねーたん」にも甘えていいと 猫タヌ理解 クルクルいわれ まんざらでもなし
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たった今 セミの声きく 今年初。 陽射しがキラリ 葉月朔日ついたち / 北の夏
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至らずに つくってしまった わだかまり そんなになるまで みてみぬふり /
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査察受け袋叩きで委縮して小さく見えるデカい看板
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