我が友の 別れた妻と 市役所に 住所変更 これで最後か
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待合で スクラップの 孫の顔 褒める貴女の 心根嬉し
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失敗も挫折も 必ず糧となる 息子らに教わりつつ われも育ち
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傍目はためには 無駄と思える成果でも そこには汗して働く人 居て
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朝さると しづかの森の涼風すずかせに のりて聞こゆる老鴬おいのうぐひす
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荒々と 岸辺削りゆく 速き濁流 流されていく私を 想像している
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武藏野むざしのの かすみてけぶる紫草むらさきの わたりに背子せこも消ゆるとおぼ
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うみへと続く キンモクセイの 坂道を 登り来るひとの背に 金波さざめく
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ゴロゴロと黒い雨雲急ぎ足家に着くのはどっちが早い
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雲のみね 鳴るかみまねきごほごほと はたたく空に羣雨むらさめを呼ぶ
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師と出会い 信仰知りて 生きて来た 我が人生に 感謝の思い
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残された 我が人生に 何をする 過去の出来事 走馬灯のよう
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下積みで 何が出来ると 考えて 次の手を打ち 今も輝く
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試験落ち 次の手を打つ 若い女 他の人とは 異なる道を
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瑞賢の 先を読んでと 動きしか 江戸の大火に 木曽へと走る
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プレーンのスコンをバターでいく背徳 だってバターの賞味期限が
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アラームの音で母起きてくると知り 蛇口の横で おみず待つねこ
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辞めるから会社都合と書類には一筆書けと人事に頼む
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計画性停電なればロウソクの薄暗き灯で酒飲みにけり
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蟬曰く三年間も地下にゐし十日も鳴けばそれで十分
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散歩に出ると蟬が騒がしい夏休みの子供たちの笑い声も聞こえる
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洗濯物を取り込もうとベランダに出ると灼けたスリッパが足に熱い
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いつも買う油揚げは4枚入りだが見ると3枚入りに変わっている
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かつら川朝霧を纏いしその夜着を緩く打ち解く金色の日よ
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刈り草の香が飛ぶ川面や釣人は去りて代わりに佇つは白鷺
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朝涼し、🚃は🈵、ラゲッジバッグであふれ✈️皆さん彼の地へ、いいなぁ❣️
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元彼のくれたLUSHの洗顔の腐って行くのをずっと見ている
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ねこたちは愛でできている オーラとか まなざしひとつ ただ純粋なる
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この猫らと過ごせる夜は いま貴重 眠りたくないよ もったいなくて
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ちま猫と あんよ触れ合わせ ねむる夜 あったかいねえ 愛のぬくもり
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