お護りブレスレットを つけているとね なにごとも やわらかく進む そんな気がして
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玄関の 軒先ツバメが リフォーム中 そこは止めときん 蛇が来るから
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苗そろえ 畑耕し 鹿避けの 柵をぐるりに 張り巡らせて
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スマホ手に慣れぬメガネで覗き込む手紙欲しいと留守電をする
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待っていて次の三日月が焼けるころいぬといっしょに戻ってくるから
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自由市しんまい参加むね踊る自慢のアート眼に留まるるや
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付き合いで「いいね」をつけること出来ぬ 俺を愚かとみんなで笑え
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車窓から海が見えるよ ジャスミンの花弁はかわいい 駅はすぐそこ
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なんとなく 母の日にでもと決めていた 帆立バターのまぜそばを食む(具なしだけど美味しかったw)
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葉桜の下でパンジー咲いている夏が生まれる準備ととのう
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あなたなら、 たとえひのなか みずのなか。 まずてはじめに スカートのなか。
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下向くな、ツバメがそらで、宙返り、宙返りして俺にいう
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つまさきで、 ぐっとせのびを してみれば こえられますか、 あなたのせなか
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僕たちが話した言葉を波にして海一面に愛を集める
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若楓アオスジアゲハ晴天と青の種類が今日は豊富だ
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リビングで寝ている母にゆっくりとかけるわたしの実存ぶとん
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ネモフィラの川がSNSの海へと合流しわたしまで青
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抱きしめてさえもらえたらきみがいた証拠となってわたし、生きます
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ドーナツにぽっかり空いた傷跡を無視して食べるまわりを、食べる
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肉球の音の軽やか散歩するワンコはママを気づかいながら
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並ばない万博よりも何倍も希望があった並んでた頃
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役立たぬ経験値とかを振りかざす 大人はさっさと退場しろよ
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ぼくだって りっぱになったと みけつけて、 せのびしたって おいつけぬちち
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芯のあるスパゲッティを喰っただけ 芯ある大人になったつもりか
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やがて死ぬ わが身を思い なおさらに 下手な歌でも投稿したい
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不確かな記憶の中の 懐かしき匂ひを辿たどる 母の香水
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そよ風を まとえば君の 髪さらり 刹那が知らす 夏の始まり/r 
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天頂の雲の隙間の不透明水彩絵の具色をした空
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訪れる 一季一期を 躊躇ためらって 君は笑って くれなくなった/r
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君だけを おもいつづける わけではない 違う温もり 抱かれて眠る
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