落ちる露の 絶え間に浮かぶ ながき夜 恨む東の 空の白さを
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引き寄せの法則ありは真実か新刊の見出しにふと思いたる
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梨狩りの 返しつれなし かたも無し 悲しき恋も だ君かな
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ストレッチャー向きを変えられCCUへ父よ遥けき地平立つひと
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枯れ葉踏む感触と 心地き音 ポテトチップス咀嚼そしゃくす如し
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ご近所の 紅葉眺めつ 帰り道 立ち止まっては 花の名教え
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週一のデイ送迎の車窓より深まる秋の町並みを見る
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もみじ葉の散り敷く朝の公園を歩けば露のキラリと光る
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札幌は寒いだろうと婆様は綿入れ半纏を贖い送る
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伝えども 音に聞きしは 心無く  己で気付く やうにさせたい
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失敗は 己が認め 萎枯れる  抗う蕾 大樹願わん
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あたら夜もみじ酔い少し未練少し襟を立てずに石山寺
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今日までは今年の温み連れており 明日から冷えぬニッポンの冬
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ひとり寝の煮浸しテーブルに取り残し我も帰りぬ夢のさなかへ
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手も足も出ずに生死も許されず私変わるな残余の命
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大根をおろさぬだけでもらくだなとさばを煮ながらそんなことなど
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スクラッチの技冴えわたる熱き盤魂叫び夜明け迫る お題・DJ
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あなたこそ太陽であり月であり宇宙とおなじ愛なのだぴょん
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青空と 銀杏の黄色 色づくは 紅葉の赤と 我の心と
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お米券いつどれくらいもらえるの対象外と言っちゃ嫌だよ
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遅咲きの 朝顔の蔦 立ち枯れて  脇で実らん 紅い南天
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朝の風シャララと切って細き道 バキュームどきゅーん呼吸を止めて
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バイキング 麻婆豆腐は 禁止にしないか お前がでてくるからおかしくなるのだ
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冬柿と言う名のインクなるほどともちょっと濁るうちの冬柿
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途中まで 完璧だったバイキング 徹底できずに麻婆豆腐
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ストーブの灯油が切れたエアコンは霜取りしてるおまえらなあ
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子がゐない暮らしおしへる霜月の修学旅行おやに寒風
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書きうつす近代短歌写経かな現代短歌はさざなみの夜
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左眼のうへに腫瘍があり生まれ網膜剥離も左眼だつた
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「まつたく」を何度も云いてくたびれてつひつひのぞむなつかしき日々
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