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福寿草所望されては母演ず男の我も幸子の世界
10
わかってる馬鹿馬鹿しいとは思っても強迫的な不安になるよ
19
梅の園 春の夕暮れ 来てみれば 山の端かすみ 香りぞ溢れけり メジロさえずり
4
岩肌に 沁むる霧雨 走り去りて 薫る
草花
(
そうか
)
の 色新しき
11
母叫ぶみんな起きろーにニャニャニャニャーと叫ぶゴロには爆笑の朝
19
春霞立つ雪の辺の道しるべ来よと振る振る狐の尻尾
15
風に揺れる薄紫のハナニラのミステリアスな風情に魅せられ
29
シュッシュッシュッピーに階段駆け下る機関車みたくケトルへ向かう
23
六年後私の役目を名乗るならアンタのことが好きなモブ女
5
来年の担任だれかママたちは予想屋となり集ふ我が家に
16
朝採れの 菜花、スナップエンドウの たっぷりパスタ 春きらめきて
18
こんちはに こんにちはって1秒の会話が温い見知らぬ人や
28
「思い出」の箱に閉まって鍵をかけもう触れられないといいと願う
10
春の陽に 惚れ狂いしや 徒桜 今は盛りて 待つ花嵐
6
ネットでの投句勧めてみたけれど祖父は杖つきポストに向かう
29
「ほどほどに」 「無理しないで」 言葉掛け してもらいつ 現実とのジレンマ
8
懐メロもいにしえよりの歌よみもわれの心の揉み師なるかな
16
断片で途絶えた夢の深層の真「まこと」を探す目覚めの朝も
26
隣り合う ベンチで女性が
彼方
(
かなた
)
向く 少女じゃなくて 老婆の方か
3
階段を上れば明かる桜木の塀に隠るる集いのありて
18
ぼけ林檎 檸檬と砂糖で煮て旨し 外れアボカドさて如何にせむ
11
私のものと思いし国の旗そんな厭味になっちまったか
16
どうもって先行く我に「はい」と言う譲りし人の響く心音「こころね」
23
春淡いかすみの雲は花びらのひかりに染まるうすいかがやき
9
「なんにでもなれる」と言われたあの春の教室にまだ私だけ居る
14
何となく幸せ感じる一瞬が 消えずに続く
術
(
すべ
)
ないものか
13
垂れ込めた 重い雲の隙間から ひとすじ陽の光 桜輝く
21
水温み 保湿ケアも
漸
(
やうや
)
う終はり 使ひ余りぬ ハンドクリーム
28
子が髪を切られてる間に遠ざかる「戦争中止」のスピーカー音
14
施設から介護に帰る先輩のくるまを照らす半分の月
14
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