青空を埋め尽くすのはうろこ雲秋めく空に心が躍る
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レイニーブルーもう 18歳になって 赤が野党の色になるの?と君
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強い風ススキの束を揺らす昼さらさら音が秋をいざなう
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渋谷駅無数の出口できていてしばらく惑う迷路のごとく
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都会から戻ってきた日高速でバスから田舎風景見下ろす
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千葉八区 ガザにふれるは だれもなく 比例社民が ゆいいつ言及 /とうせんおめ。
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春を思ふ、ただ春を思ふ。枇杷の木の黄なる実熟す春の日を思ふ。
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躁鬱の解説本を読みながら何度も首を縦に振る秋
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終わらない愛はホントにあるかって? あるよ身をもち感じているよ
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できる気が したんだきっと そのときは 確信のない 自身のおかげ
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きのこ狩り鍋で煮立てて舌鼓ハゼノキの色味わいながら
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「まだ寝ない」まどろみまどむ膝枕 そんなあなたのメガネ外して。
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何冊も本を買っては積んでおき読み込む本は数冊程度
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歩数計 たったこれだけ 数字見て 落胆しつつ 食べる秋かな
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立ち枯れた花々夫が刈り終えて寂しさの増す小さな花壇
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いち早く知っても朝のニュースでも結果は同じ長々と風呂
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確かめるような素振りを見せながら一輪挿しにダリアを選ぶ
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スッキリと枝切りされた柿の木々 実りを終えて青空仰ぐ
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星型のパイほおばって空ばかり眺める意味を考えていた
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懐メロに分類されたあの曲もどれも等しく愛していたい
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「似合わない」 あなたは言った色眼鏡  私は先に行くよ悪いね
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へその緒と近し麻縄轟くハンマー母上ならず裁判長なり
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友眠る 鎌倉旅路 萩咲きて 汗ばむ秋の 夕暮れ迫る
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秋を食う ゴロリゴロリと 芋だらけ 母がこさえる 鬼まんじゅうよ
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遠い日の殺意に夢を喰われても走り続けるきみがかなしい
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「この花の匂いが好き」と笑む君がしあわせな夢を見れますように
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真っ直ぐに生きると決めた決めたんだ 大事なことは二回言うのだ
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フロム言う「自由からの逃走」は これから始まる衆愚の国で
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紅茶色の びい玉のよな 君の目が ブラウン管の中できらめく
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仰天す投票率の低さには この国に民主主義は必要なのか
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