霜月や  重く成りゆく  掛け布団  重力以上のものを感ずる
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網膜をパレットにしてカンバスは光、空気をわたしにえがく
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軒先で しまい忘れた 風鈴が 音も忘れて 揺れているだけ
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霜月に 台風ですか 面白い 呑気でいても いいのでしょうか
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とどめさす 淋しい心の 急所とは。 人にはおわす のど仏なる
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母の枕によだれをダランと垂らして寝る娘
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奮発の孫のおごれりランチなり バイトでためた虎の子にのる
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邪心無く 抜きつ抜かれつ遊ぶ鳥 足止め見れば 心のゆるぶ
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「ありがとう」を「蟻が二十」とのギャル言葉。その言いかへに照れ隠しみゆ
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自販機の結露に指で匿名の「今日もガンバレ」 朝が明るい
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過ぎし日の 淡き想い出 胸に抱き 何時か再び 再会信じて
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死ぬときは傍で見ていて人生で吾の一等まばゆい姿
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つきめいにち ふとめをやれば のうこつの 蓋石ずれて 石屋でんわす
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何歳いくつでも優しさこもるプレゼント貰えることで日常豊かに
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かじかんだ 指先なぞる 輪郭は わずかな熱で滲んで消えた
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明日からは頑張りますと呟いて今日は一日臨時休業
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週明けから予定詰まっているんだな「喉イテ」手前で食い止めたいの
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なんだかな 起きたら喉がむず痒く 夜中の1時に水飴なめる>なんかの妖怪か?(笑)
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縫い物と編み物という魔物あり時の流れを無くすいたずら悪戯
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離婚した母のご飯を食べに来る二十歳過ぎても子ども食堂
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深夜にはパンを作るな迷惑だ。そうね、時間は作れる物だ
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「インスタにこの絵をあげて」と言ってくる 言われる前にあげているなり
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地元産の日本茶を購入ごくごく飲んで地産地消
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麻酔が抜けきってない君は言う「見えないけれど月がきれいだ」
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天才と自ら思い込む事で奇跡のようなアイデアが出る
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今月は読書すると書籍を沢山買うも全く読めず
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枕元 スポットライトを一身に集めて乾いたページをめくる
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届かない 後姿は 陽炎かぎろひの 君の背中を かしこかしこ
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ガキだなぁ 曇り笑顔の 僕がゐる うらやましくさえ ったりもする
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手放しに 無垢むくな笑顔で 話す君 僕は綺麗キレイな 大人ではない
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