惚れたのは ゲリラ豪雨と いう状況 線状降水帯じゃ 惚れてねーな
7
立ち尽くすスターハウスの真ん中に星がすうっと吸い込まれた夜
17
チャリ2台ランチに向かいひた走る 振り向き振り向き息子キミは優しい
35
如月きさらぎに 重ねる君の 外套に 常より顔の 小さく見ゆる
27
はじまりの 光を浴びて 励まされ 言葉の海を 渡る舟編む
13
雑談に 心を乗せる ことできず もっと言いたいことはあるのに
8
冷ゆる我が手を握るつまのポケットに 人肌ぬくむ 厳冬の街
29
仕事終え 空見上げれば まるい月 残業だけど 月が明るい
34
ムチャぶりの手品みたいなお見事は一年たってやっと初恋
26
ウヰスキーの酔いのほのかにまわりきてしみじみと聴く前川清
21
スタックし 困っていたら パッと気付き 助けてもらい 次は自分も
9
甥が言う「昼の空にクラゲいるの?ひとりぼっちでさみしくないの?」
7
君とならシャツのボタンの付けづらさも 知らずのまんまで居れたのに、なんて
8
くだらない? 大いに結構 ありがたい 下り無き道 登り詰めよう
12
言うとおり動いていたらなじられず 自分のことだけ削り落とされ
10
ようやっと自分の道を取り戻す 舵取りしようと奮い立たせる
13
お生憎 おいらは天下の ひねくれだ 罵るものとも 笑み突き合わす
7
はらわたに焼けたハラミをブチ込んで心身満たし己を冷やす
14
「いい子ねぇ」 言われ続けて 癒着した 仮面気づけば 剥がせなくなり
34
またひとつひとつと刻む秒針をききながらまだ眠れない午前
11
着ぶくれて 靴紐遠き 冬の朝
5
雪国の厳しさ少しは知った今春の気配に浮かれもできず
30
冬の暮れ 帰り道の香 街ビュッフェ
4
失敗を数々刻み林檎剥く このひとときがすべて正解
27
枝に刺す 落ち手袋の 蕾かな
5
エリートの文字を消し去り夕闇に灯る我が家の窓こそが幸
30
「いい後輩」「緑の枠線したしいともだち」それだけで 耐えられてたの、音沙汰ないね?
7
街をゆく三人乗りの自転車の歌は変われど母ちゃんの歌
11
西南の戦没者の碑はたからかに テニスボールに当てられてをり
21
彼氏役 俺は自分を スイセンし 自惚れ強い ナルシストぶり
4