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頼めおく人もあらなくに郭公今夜ばかりはこの里に鳴け
16
雨降りて 梅雨空映す紫陽花の 夏告げる蒼光り輝く
25
人肌に メス滑らせた ピンク色 そのはらわたで 暖を取りたい
9
ゴウゴウと喚く夜陰に 似合はぬは 生暖かき あの
娘
(
コ
)
の赤
6
処女作は あなたを写した 恋だった 三角押せば 怖がっている君
6
時の布で 遮光していた 声と顔 ふれた途端に 焦がれ始める
3
繰り返す いつもと同じ 店先で 言葉に詰まり じゃあまた今度
6
真夜中にヨガやろうとノックする弟がくれるフルーツキャンディ
5
急階段 途中で止まる鳩を追い導きと知り白馬駆けゆく
15
古都町に迷う小道に四つの葉を咥える鳩と白馬は出会い
14
名の知らぬ草花の名を調べ吾も人の名が在り心沁みたり
15
窓辺りに待ち焦がれたり八重咲きの真白き花のジャスミン香る
16
信号の脇に赤い撫子銀の葉のフランネル揺れ楽しく待ちぬ
15
黒猫が命懸けで消え信号の青に同化す我の顔かな
14
四車線道を突如に黒猫が横切り消えて我は呆然
14
ふわ丸の赤き星咲く ベビーサン ローズに恋の願いを掛ける
12
着信音選ぶほど好きなあの曲を嫌いになるくらい動悸した日々
11
みな起きてひとりにしないでなんて嘘 母の寝息に安堵「おやすみ」
22
子の寝息 かけた布団を直しては ランドセルみて 白衣に怯える
9
蒸したての
蜀黍
(
もろこし
)
熱き皮剥けば黄色と白と粒艶やかに
13
闇夜にも スズメバチかと 錯覚し 爆音高く バイク駆けぬけ
11
ナースから母が舐められないように英文で書くバースデーカード
31
ステーキに 皮付きポテトの 付け合わせ ポン酢バターが 染み込むウマさ
5
グッタリと 疲れる夜も あるけれど 先は明るい きっと明るい
23
会計が 残高を上 回る夜 一度帰って チャージするファミペイ
3
いつになく優先順位を決めかねてまずは青菜を湯にくぐらせる
34
君が見た背中の星座をわたしは知らないまんま夜を超えてく
4
転がったペットボトルの空の音 誰にも届くわけないよなぁ
7
涼風に部屋の扉がギィギィと寝息を立ててかすれゆく時
15
私めに人を愛する資格など無い汚部屋だし貯金もないし
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