旅の夕喜寿を迎えし夫と飲む 悪しき作法もすべていとおし
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そらに浮く波紋となりて土星の環たれか投げたる石のありしか  [題詠 環]
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手間いらぬお掃除シートあるけれど古いタオルで雑巾を縫う
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公園の野球ネットは朽ちたれど 幼き吾子の声の聞こゆる
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真夜中の静寂破りて湧き上がる 蒼き勇者の大国挑戦
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ふんわりとオクラ黄色の花咲かせ畑の畝に遊ぶ小雀
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梅雨の晴れ間 貴重なひにゃたぼっこする ねこたちの顔 まんぞくそうで
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抱かれし日 遠き雨音 聞くごとく 今もまぶたに 淡く濡れおり
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送れない 文を書き継ぐ 夜更けには あなたの名前が いちばん多い
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人よりも鳥や虫の音(ね)ゆかしきと思はるるまで侘(わ)びにけるかな
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黒蜥蜴(くろとかげ)テアトル銀座 絢爛(けんらん)の舞台に映えし無二のあの声 /美輪さん追悼
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健やかであらねばならぬ母なれど 先の行方に明けぬ夜もあれ
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咳やまぬ 老母を置いて 月曜の 会社に向かう 傘を打つ雨
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アンニュイな 色香に溺れ 恋に落ち 妄想しながら 崩れ落ちむ    
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呟きは心の叫び 言葉沸く文字に替えれば詩 となり歩む
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加減せしふやかす若布(ワカメ) 度々の過ぎたる量は魔物潜(ひそ)みて
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確かここ 種を植えたが 悪いけど 雑草なのか 君かわからぬ
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汗ぬぐい 自転車こげば 風が吹く 家を離れて やっと息つく
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おしゃもじで 残飯予備軍 掬い出す 雑穀米の くすんだカラフル
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眠たい目 押し上げてたら 鳴り響く 朝から元気な アラームの声
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涼風(すずかぜ)に當(あ)たらば聞こゆ  蟲(むし)の詞(うた) 軌條(レール)の刻む 明日の足音
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床の間のカーテンの裏にて 朝を迎へをる 愛猫のルーティン
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淡すぎて 霞んで見える 恋心 叶わない恋 胸に秘めてる
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積もり積む 小さな不満の その果てに 顔を見るだけ ため息になる
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加齢かよ! 機能低下が あちこちに まこと頷く テレビCM
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左の歌をAI君に批評させたら 「狂歌としての艶が足りぬ」と
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AIはファクトチェックもろくにせず 自信たっぷりガセネタを吐く
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AIの誤謬を指摘叱ったら 一応「ごめん」とタメで謝り
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細き身の朝顔の蔓たくましく空をめざさむ巻きつ昇れり
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まんごうの種しやぶりつつの皮算用。すでに小ぶりな素焼き鉢おき
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