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ひとつづき 詠めたあの日と
身体
(
しんたい
)
に 空白を置く 作歌は続く
9
今秋の塩の加減で冬越しの 野沢菜漬けの出来は如何にか
23
年末を知らせる店のBGM 去年と同じ音楽と我
14
地頭なき田畑に集いし者たちは ずぶりずぶりと足から沼へ
14
青色に ラッピングした 恋という 砂糖菓子の溶け 雲の
掌
(
てのひら
)
25
アゲハ蝶 ビオラの花の 蜜吸ひて 西陽に光る 美しき羽
30
枯葉落ち 寂しさ匂う 細枝の 先にも光る 上弦の月
17
少しだけ 足早になる 帰り道 今年も残り 一ヶ月半
13
線路沿ひ
微風
(
そよかぜ
)
に
揺蕩
(
たゆた
)
ふ
薄
(
ススキ
)
通勤を飽きさせぬ風景
29
人波の秋の
装
(
よそ
)
いに巡らせん 思い思いは いろとりどりに
16
流れ星見えた瞬間テンパって愛犬の名を3回叫ぶ
52
帰宅して扉を閉めて鍵かけて 社会人
A
の魔法が解けて
17
手を伸ばし白い歯を見せ歩み寄り目の合った熊 1発で仕留む
8
五反田の「ブラック企業資料館」の語り部となる この世続けば
13
手持ち糸で 花束ブランケット編み 色彩センスの無さに凹んで
16
たじろぎぬ若人の死の唐突に二人歩いていつもゆく朝
13
踏切に立つ葬儀屋の看板に存在しない意味を見出す
8
旅先でいつもの倍も歩こうも飲み食いも倍不健康なり
13
愛ゆえに ただ愛ゆえに ひた走る 顔が見たいよ ただそれだけで
19
雪女 ペットの名前は窒素ガス あなたが好きなの彼も私も
6
青空に映えて紅葉と柿の実がざわざわ揺れる風の冷たさ
20
人として 生きる限りは 難儀あり
透明
(
クリア
)
な鎧 常に纏いて
20
家も吾も とどまり居れば あちこちに 傷み軋みの 歴史が見えて
19
ここよりは先へゆけないこの恋のかけら どこに埋めればいいの
9
当日券無いと知りつつ会場に来てみるほどの推しがいた秋
24
風もない 小春日和の嬉しさに 矢車草の種をまく午後
29
天守から 木曽川眺め 時が過ぎ 携帯アラーム 我にかえって
28
スマホてふ諸刃の剣振りたれば
鎬
(
しのぎ
)
にあそぶ日(火)のまた愉し
16
アンパンマンの胴体は何なのかについて考える日があっても良い
13
ふかし芋もはや多くは口にせずなお父へ湯気届けたくあり
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