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自分の病気を徐々に感じていくヤな時間
7
高々とリズムに乗って上げた腕 下ろしそびれて行き場をなくす
10
風切りの音が路上を
浚
(
さら
)
ってく夜の始まり冬の始まり
44
愚痴ぼやき 五七五で漕ぎ出せば 三十一の海 青く大きく
17
暮れてから降り出してきた雨音を聞きつつ眠る
静寂
(
しじま
)
に覚める
11
健診の結果が中々届かない腹囲以外に悪しきはあるか
8
訃報ありあゝあの人も旅立つか 噂の媼は
時雨
(
しぐる
)
る朝に
27
「東海道五十三次」アプリにてバイクマシンで次の宿めざす
5
積雪を彩るカラマツ散り敷きて
足裏
(
あなうら
)
にそっと秋との別れ
37
泣き叫ぶ 子供を見つつ 早歩き 君は泣いたら 助けが来るのね
15
呉竹を紡いでよるに弾け飛ぶ 幾億分の一のうたかた
6
ファスナーの隙間から眺めてた 足下に薪 あの娘のハリボテ
3
そばにいてほしい時ほどさみしさに強くなってくわたし演じる
53
地下鉄の始発に乗って暗闇をごおごお進む尚ごおごおと
10
粛々と終えし実家の
墓終
(
はかじま
)
い
故郷
(
さと
)
との
縁
(
えにし
)
さらに薄れて
32
相談は聞くよじゃなくてじゃあ俺が殺しておくねと言ってよ課長
9
ハーマイオニーがしゃらい添削す方言女子のイントネーション
10
有りだよね 餃子を塩で 食べた君 今も変わらず 皆がうなずく
24
ソロ活が大変過ぎて今のとこ推し活してるどころじゃないの
13
労働の象徴としてデスクには見たことのない形の電話
12
使用後に硬貨が戻るロッカーの百円のように無意味な
夫婦喧嘩
(
バトル
)
24
レトルトのカレーに キムチでいいじゃない 福神漬けは忘れたけれど
17
わが
夫
(
つま
)
はおでんの仕込み初めてで「ふくらむんだね」かわいい気付き
31
山盛りの
籠
(
かご
)
のレモンを手に取って強く吸い込み香る清爽
11
天
(
てん
)
裂けて 矢の如く鳥は 飛びゆけり 視線も合わぬ 異郷の住人
20
死は救済・死は救済・死は救済・死は救済 結婚しよう
4
雨後のベランダ 竿を拭き 物干しの支度をす
吾
(
あ
)
を 見守る残月
24
泣き顔の 眉にも似たり 紫の 細き三日月 連れて
夜
(
よ
)
歩く
29
「微かに」が良いのだと知る散歩道 金木犀のシャワー浴びつつ
20
あの歌を言祝げ乙女 雪原の轍照らしてその下に居て
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