手じゃなくて心で繋がりたいのよと恋を飛ばして愛を願う
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ミスを見て我に過ち気づかせる見えぬ魂そばにおわすや
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手に入らないならなんで光ったのって言いたくもなるまばゆい瞳
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風に百日紅ひゃくじつこう薄桃うすももの 淡い花色はないろ 暑さなごませ
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猛暑日も今日で終わると耐える吾の心へし折るエレベーター点検 /9階まで階段…
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ふにゃふにゃでとろけていても山積みの食器を洗う酔っ払いなり
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会社にて首から提げる身分証 帰属という名の枷となりけり
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我が影でバルタン星人模してみる 疲れ果て去る蝉の王なり(秋の夕暮れ③)
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夕焼けを背に受け歩む帰り道頬撫でる風いくらか涼し
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影法師 我が背丈より伸びにけり ひょろひょろとして頼りなきやつ(秋の夕暮れ②)
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影法師 八頭身に伸びにけり 実像なればさぞやモテらむ(秋の夕暮れ①)
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夕陽眩し 残像カシオペアに見ゆる やっと言えたよ 「梨たべよ」って
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嫌われてもひどい名前でも白く可憐な花の屁糞葛ヘクソカヅラ
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日が沈み隠れた秋が姿見せ 深まる夜とそよぐ稲の
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緊急の メール処理する 茶屋の席 煎茶飲みつつ 沸き立つ雲海
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秋だから メールじゃなくて手紙書く インクの文字が恋しい季節
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外食の 予定も妻の 頭痛にて 今夜の夕食 オールブラウン
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リビングで 妻と話して いる時に 子どもの気配 猫の鳴き真似
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音もなく ひたすら続く 稲光 天変地異かと 家族で検索
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8メートル、右の壁に掛かる時計。君の横顔、見つめる口実。
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秋高し 休憩に同僚と 缶コーヒー片手に 世間話
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あまつさへ また逢はむとぞ思うなど ふみのかへりも覚束ぬものを
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熱気球 貴女と乗れたら 独り占め 景色と空気 貴女の笑顔
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死んだ後「復讐なんて望んでない」ことにされてるよ、いいの、ねぇ
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蘭奢待らんじゃたい 臨終りんじゅうまでに 聞きたしと  英雄の夢 われ伽羅きゃら
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路地道に のんびり二匹 猫背伸び 見つめし朝に 心でおはよ
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きみはきみのだいじなサメのぬいぐるみを栞代わりに詩集にはさむ
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月見ても 心動かぬ そんな日が  少なくなれば 人は幸せ
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ウォシュレットが壊れた便器に狼狽うろたええてホモ・サピエンスの未来を憂う
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追いし事 追われし事も 何もかも  今となっては もやかすみ
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