三人前 食えてなんとか 一人前 半人前が 当たり前に言う
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その歌さ いい歌だよね 誰の歌? わかんないけど 母の持ち歌
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朧月 ふっくらとして 満月の 近きを知るや パワー貰おう
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野良犬を 見なくなったな この街も 吠えてもムダと 気がついたのだ
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来月の ことなんだけど 来年の 一月と言う 残りひと月
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煤汚れみたいと言われ猫の柄とても愛しい君の個性よ
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天井を 鏡みたいに見つめてる なぜかなにかを期待している
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タコからも 怒られたから サメ帰る 首傾げながらカニたちも帰る
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王林がビール飲んでは「たんげんめぇ」こんな可愛い訛りにひかり
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田舎者まる出しだから訛など若い時分は嫌いだったよ
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中空に半月薄く張り付いて言葉足らずの帰路を追いくる
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悪人に刺されて死ねたなら星座にして飾れるほどの結末
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仕事する、あなたと話す、服を買う、明日も生きる、緩やかに死ぬ
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窯の火を再び燃やし焚べる薪 炎を映す器を求め
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僕もそう寂しい星になったから遊びにおいでよ手を繋ごう
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言葉には正解なんてないでしょう そこんとこどう ねえ定家さん
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息を吸う 乾いたなにかは喉奥に今も張り付く 欲するものは
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何にでも見つけようとすりゃ粗のひとつやふたつくらいあるもんでしょうに
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錚々たる哉憧憬の園 人は知らぬとばかり言う 木枯らしの声甲高き されど我ゆく彼の道を
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想定を 超える時間の 会議終え 残務処理し 日付変わる夜
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冬なのに 冷たいおろし 蕎麦食す 冷えた体に 気合がはいる
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夕暮れに 東の空に 浮かぶ月 流れる雲に 隠れて光る
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三月みつき経て 郵便受けを つい確認 亡き友の文 どこで迷子か
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息白く 朝日は橙 空は青 電車は緑 会社はブラック
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「(寒いから)帰ろう」『(眠いから)切るよ』受け取ることが愛のお返し
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頬に告ぐこの優しさの雨の予報 あーした天気になるかしら
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時々は本屋に寄って探索を背伸びしながら小説手に取る
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店仕舞い古本屋兼喫茶店在りし日の我が声が聞こえる
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物寂びた紙の香りを思い出す図書館通う懐かしい日々
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雨どきの しじまにいたり 君に問う 散りゆく恋路 恋情いずこ
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