広島は慰霊式典ラジオから今年も届く蝉時雨 /手直し再
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雨上がり 鳥のさえずり 涼しさと 安らぎ覚え しばし聴き入る
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約束よ 悲しいときは 抱きしめて 泣いてるときは ずっとキスをして
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熱風の 中のわずかな 涼風に この身澄ませて 佇むホーム
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酷暑日のゴスロリ さぞかし暑かろう オシャレは根性 着てみたいけど
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いざ行かん アスファル砂漠 突っ切って 日々の金塊 トレジャーハント
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照りつける 陽射しのなかを ふらふらと 蝉の声さえ 暑さにとける
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鎮魂の思いは 森山良子さん「さとうきび畑のうた」で ひととき祈る>みんなのうた
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遠い日の記憶を手繰り寄せながら挨拶をするふるさとの夏
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おとうちゃん きょーはたまたま てれわーく チビ猫しあわせ あそびつかれて
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言ったってわからないよね別々の銀河生まれのぼくらだ 触れてよ
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静寂しじまなる夏の星座に重なりて 賑やかな花咲く 祭りの夜
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神聖視されているらしB-29 今年も暑い八月六日
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「軍事的重要拠点を破壊した」アメリカの言八十年前
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易きかな令和仮面の世洗いはガンコ汚れをよそに放らば
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夜明け前 薄暗闇に手を伸ばし 変わらぬ君の心音を抱く
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朝の一杯 甘露の水が染み渡る 乾いたカラダを潤してゆく
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夕刻の炎暑残りし公園にサッカー少年 光る汗飛ぶ
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夜明け前 淡い光は 音もなく 変わらぬ日々に 影を沈める
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夜明け前はげしき雷にめざむれば久しぶりに聞く屋根うつ雨音
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マニュアルの 最後の方に 載っている こんなときは?を 読むのが好きだ
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ほおずきが お盆近しと教えをり 夏草の中赤く色づきて 
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雄風に虫と木の実の降るなかにプリマの如く鶺鴒せきれいは舞う
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断食で核に抗議のおう掲ぐ原水禁の御旗がゆらぐ / 故森滝市郎翁
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アンカーで転んだときのすり傷はふさがったけど全治一生
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あと少しだけ待っててよ、神棚のポムポムプリンが脱皮するから
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タンスから青銅器かと誤認するほどの電池が発掘された
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「あと一球」という言葉が幾千の意味を織りなし舞う甲子園
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砂浜に埋まったひとの安らかな寝顔を撮っておいた一応
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楽しいと感じるときのそれまではひとつも楽なことはなかった
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