こんなこと言いたくないよもう嫌だ心と言葉は相性わるい
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若いねと言われてハイになったけど若い人にはあえて言わない
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汗にじむ11月の犬散歩君の速足尻尾が笑う
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美味しいもの さほど値は張らず食べたいの 無理難題の部類だろうか
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あした来る、あさって来ると思わせて今日のあなたは必ず来ない
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決まらない なんにもなんにも決まらない お誕生日ディナー 悩ましき限り
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ポケットを叩けば出てくるようなそんな「好き」なら食べたくないな
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原付を 原子力付きと いう彼の バイクは今や 星の彼方か
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ほし堕ちる 天を貫く 楼閣の 空を見上げて 祈るは誰か
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ラブコール受けて受けられ大歓声 クラブの端から恋擬似体験
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スーパーでお目当てのソース買い求め 気づけばカゴにはハムカツがいる
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出世への街道離れ風となり 彼岸花咲くあぜ道をゆく  
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ごめんねの あとひと言で仲直り 素直足りずにピース埋まらず  
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あの日から 俺の眼「魚」 気づかない? 君もか、誰も 興味ないシね。
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パン屋行き 子どもが触って お買い上げ 食べてびっくり 一番おいしい
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銀色の 月に叢雲 花に風 私ばかりが 君を想ってた
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二歳でも母顔負けのお姉ちゃん 弟泣くと背中をさすさす
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忘れてく 好きなところも嫌なとこも 細胞が変わる 私は続く
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胸宿る 恩師の言葉詰め込んだ 宝石箱の光こぼれる
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そっぽ向くふくれた頬に秋、触れる  きみを温める紅茶になりたい
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色淡くかさねて触れた肩越しに  きょうの命を物語る夜
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やま奥に 打ち捨てられた 信号の 雨に夢むは 街に在りし日
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ひとりだけ変わり者だと言われててそんな私にも居場所をくれた
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雨ふりの 窓辺に憩う 憂うつは 寂れた喫茶の 猫のまなざし
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水底の 鯨にいだかれ 見る夢は 波間にゆれる ほしの夜空か
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ありったけかき集めた憎悪たちをノイズまみれの両手でつつむ
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「空気とは読むものでなく吸うものさ。」「そんな事すら忘れていたよ。」
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ヌーボーがひと足先に解禁だ 日本の新酒ワインも試してみたき
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乱雑でゴミ箱のよな引き出しにあると思えば大抵はある
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電話嫌い 腹話術師にあやつられ もしもし以降 怪しい話術
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