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触れるるを 躊躇う指先 ベルベット 混ざりし息と 動かぬ時計
8
乗るべきだった あのビッグウェーブに 私は今 覚めない夢の ゴミ置場にいます
3
グロリオサ チョウセンアサガオ トリカブト 庭を眺める妻の横顔
9
生きてるってレベルじゃねーぞ! 毒布団 家を飛び出せ 人間の街
2
買い物に日が暮れてから行ったとて蒸し暑い道すいてない店
9
底にある 静寂は重く 抱えたる 分かち合う日を 座して待つなり
10
乱れずに 悪しき政治を 葬れり 獲物仕留めて 緩やかなるか
8
おかげさま
去年
(
こぞ
)
の粽に手を合わせ別れを告げる宵山の夜 /祇園祭
23
君の手を離さないためだけに買う 入場券という名の切符
4
冒頭のノイズで黙る会議室 統合されないMeetのマイク
8
半額の値札がついた
桜桃
(
さくらんぼ
)
私のじゃない初恋の味
10
付き人に 言われる如く 正装し 服だけ目立つ のっぺらぼうか
7
葉に隠れ ゴーヤ大きく 実を付けて 蔓は天まで 昇る勢い
27
音も無き 間の取り方に 意味あれど 機微ありし事 もはや残骸
12
鉄分や亜鉛不足も
円形
(
ハゲ
)
のもとチャッピーすすめるあさりの味噌汁
17
北の地の 土産話を 聞きながら 涼を感じる 灼熱の家
29
またしても分け目に出来た円形よ 取り乱すより対策たてよう
18
上京で僕から君を奪ったものは故郷の星より眩しきネオン
4
右肩のタトゥーが汗で光ってる 獣になって吠えたい夕べ
7
幼日に読み返し本 忘れじの内容 今になり意味を知り
24
間違って押してしまった携帯に幼馴染の無機質な声
30
ゴミ捨ての 一歩一歩は 命なり 這いつくばるは われら民草
12
サリサリとレタスを食べる
君
(
息子
)
がいて私はわたしでちゃんと老いゆく
30
目が合って、ハンドサインで (また明日) のぼり電車が 先に着いたね。
4
とうきみの髭を毟って茹であげて 一行ごとに前歯でこそぎ
16
公が 投げて寄越した ババ抜きで 人の価値など 決められており
7
嘘をつく間違えたって謝らない AIごときに営業は無理
15
左手にラブラドライトの青光る見つめるうちに一首が浮かび
17
明日とは 明るい日だと 書くのだな 気付いた零時 もう今日だった
5
かわかぜや夕べのかみと初蝉をなでてゆらして「夏だよ」という
2
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