もみぢ葉は道分かぬまで散り積もれさらばや帰る秋も止まると
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黒服の男は見えず白服の女性で停める横断歩道
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575を生活の中に見つけたらそっと包んで頭のポッケへ
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マザーテレサ与へる物は愛だけと頭陀袋から愛を取り出す
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噛みしめよ貧しきは自由 物有るは苦のはじまりと教えしマザー
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主の念い貧しき者に愛の手で世界を包むよマザーテレサ
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廃墟にて 芽生えし愛を抱きしめる シャボン玉の弾けぬ強さで  
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限りなく与え続けし慈悲と愛シスターテレサ主に召され逝く
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ねこたちとともに虹の橋渡るまで 最低10年生きたく思うよ
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ロングブーツあったつもりで見当たらない ちょっとせつない誕生日の朝
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段ボールだらけの部屋と未分化のふたりを屋根が見守っている
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とめどなく心に当てる板金をレジリエンスと呼んでいること
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殴られた痕は消さない王国をその形状を記憶している
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聖も邪もすべてを歪め貪婪に凹面鏡は世界を喰らう
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市場スークへと 砂丘に浮かぶ キャラヴァンの 月影も長き ラマダンの夜
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赤い目で カルーアミルクを 飲む君を 尻軽だとか 云ふのは誰ぞ
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車高短の 私の嫌いな 跳ね馬フェラーリは 遠くの街の 人妻を乗せ
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信じてと 君の瞳に 映る闇 漂うアイツの きつい香水ウルトラマリン
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業務用 LINEにハートの スタンプが 信じる弱男 君に幸あれ
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二十歳よと 名乗る目元に 皺が寄る もう幾度目か きよしこの夜
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濁った目 指名するのは 清楚だと 偽り腰振る 黒髪の君
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地下鉄を 降りれば狸穴 常世かな 中洲川端 夢路の半ば
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死の谷のデスヴァレー 夢幻か 不夜城よラスヴェガス 城壁高き 円安誘導アヴェノミクス
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愛入れぬ 二十九文字のラブレター 言葉足らずで恋に至らず  
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歌には言葉が必要だけど 歌の言葉は縛られて窮屈そう
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でも君はこちら側ならどこからでも切れるだけ僕より能がある
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混沌と嘘に塗れたこの星を「カラフル」と言う君の光輪
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毎年いつもなら 立冬だから 温泉の入浴剤を1つ選んで
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愛し君  草原に立ち  空仰ぐ  ガラスの靴は 履かないままで
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(財務)省益で 消費(税)減税 できないの。国内需要 まわれば 賃上げ
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