文庫本の 一節に触れて 生まれる 出会い 予期せぬ分 子煩悩
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夕焼けの アルプスの陰 抱く街の 増す灯の色は 葡萄とも似て
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土砂降りに 白き躑躅の 萌え果てず 初恋思う 学び舎の前
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向日葵の 丘の連なり 油絵を 描く筆先 香る風かな
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損得や 勝ち負けばかり 気にしてる そんなことより 好きか嫌いか
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夕焼けの 遥かへ霞む 稜線と 海見る丘に 馬の影かな
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真夜中に なんだか少し 空腹に 夜食を食べて 満足眠る
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父母の 御魂授かり 地へ帰る 人の輪廻を 我は信じる 
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そこを右… もう歩き出す 俺に聞く わかったの場所? 聞きながら行く
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空広き 草も樹も無き岩の道 仏陀の像の 地蔵岳かな
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駅掌の示す線路の両脇に黄花コスモス満ちて迎える
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揉みほぐす 妻のパンパンな ふくらはぎ 明日の朝まで どうぞ安らかに
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早咲きの黄花コスモスそよ風ヘ幸の香りを乗せて微笑む
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朝へ行き 夕に帰宅の 日々旅の 心へ染みる クレマチスかな
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小指立て 小鮎ばかりと 手をパーで 五匹と岸の 釣り師へ伝え
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剪定も手伝い始めた今年から 収穫がより楽しみな梅
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全力が出せない理由わけを知らずんば全力で来てと駆け行く少女
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母親と近所の子供を子守りするお手玉みたいに受けて離して
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先生の お墓の前で はいチーズ 嫌いだったね 先生チーズが
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あそこの家のばかいぬはもうずっと前に死んだみたいよ おかえり
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シラップに浸けた吾の子あ こがまだ指を吸っているような思い出
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突然の雷雨に驚く人々の 日傘代わりて雨傘となり
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歳重ね 身体の不調有りつつも 笑って今日生く 友に励まされ
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青空に春雷響き通り雨濡れた身体を陽射し包みて
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咲き過ぎて枝折れ落つる花を見て程よく生くる理を知り
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この恋に 捧げた夜を思い出し 私はいつか、泣くのだろうな
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店員に服のサイズを尋ねたら「ありま⋯」と唱え探してくれた
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今日の無事 感謝し一日 終える九時 おだやかな明日を 願いつ眠る
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旅先でよく知る街の名前聞き一気に郷愁湧き上がるなり
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検診の予約増加を誇りしも老医の吾は「ああつかれた」と
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