十月の半ばになっても悩んでる半袖のシャツ仕舞っていいのか
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毎日のように面会に来てた人 もう来なくなり秋の訪れ
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床ずれの感覚すらも分からない この人は今何を感じる
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この薬飲みたくないと言っている いつかの自分と思い接する
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猫的な人とは反りが合いやすい犬っぽい人は序列が好きね
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自爆して消えたライトが蘇る!チャリの振動マッサージかな
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ひとときは厚みを増していた雲の薄れて夕陽が滲み出てくる
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溶け残る角砂糖こそ甘かりし夜更けてそこに灯る思い出
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階段を下りてるはずがのぼってて 出逢えちゃったね、ぼくら 空中
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スライムを 作りし孫達 我が家来て 黄色とピンク 手のひら乗せて
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赤色が似合うと言われた パーソナルカラー 当たり前じゃん、推しのメンカラ
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ダイエット 小鳥の餌と冷麦茶 プリン片手に母の笑み
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空っぽの牛乳パックが並ぶ床 なるほど「気分無調整」だね
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三度なり三度の薬飲む母に繰り返すごと願いはひとつ
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両脇にカボチャをかかえ猿走る 田舎の秋の運動会は 
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「アマゾンでこれたのむわ」と母の声 九十七はまだまだ生きる
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あれこれと些末の用事詰め込んで 一日早し七十代は
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母はの われは息子の 心配す いくつになっても 親の愛情 /「澄様」お気持ちわかります
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夏の日に届いた葉書手に一枚 返事をせずに秋は来にけり
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霧雨の降り注ぎたるツワブキの 黄の花の上秋は止まりぬ
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風向きの変わりしことを風鈴がちりんと告げて夕の雨降る
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浮かびゆく光のかたち 温もりの君の右手が 私のひと足
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落ちていた銀杏いちょうの葉っぱ手に抱え「おはな」と笑っていたあの頃
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窓の外ここは日本と思うほど 蘭の街並み気分は異国
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海の上動かぬ御艦おふね眺むれば 海はゆかぬが国を動かし
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人間の形も残さずあの光 最後の街は長崎で
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一瞬の光に包まれしこの街に 残るるものはなにがあるのか
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秋の朝緑を散らし流るるは 小川を滑りゆくは大海か
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異国の地玉を散らすは一枝の 祖国無念は多くのこりしか
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富士吉田しずかに見れば勇み立つ 化粧を落とし夏の山かな
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