涙よりあたしに似合う輝きを瞼に宿すザクザクのラメ
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ひとつ越え かすかな祈り 導かれ 行方は見えぬ ひかり、願わく
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キッチンに鎮座している鳳梨ほうり一つ今日の私の心の気球
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その色を なんと呼ぼうか 夏の海 自慢するよな トビウオの群れ
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悔しいが投稿短歌不採用やはり知りたし落選理由
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昼下がり 一人俯き 歩く道 ふと見上げた空 揺れる提灯
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消息は いつもラインで 見てるけど やはり聴きたい 君の生声
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一匹のイワシとなって終電の漁火いさりびめいた明かりに向かう
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君の身に絶えず降れよ幸せが流星群のように静かに
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エアコンの効いてる部屋にいてさえも感じる今日はやばい暑さだ
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ビールには やっぱり枝豆 サイコーよ チーズ入り枝豆キムチに舌鼓
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四十路にて学びは続く霧晴れて見える世界が拡がっていく
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二兆個の 銀河ひとつも 残さずに 宇宙まるごと あなたにあげる
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夜。 ひかりはないのですか? くろいろのひかりがてらしているのですよ。
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また今日も 小粒の楽しみ 探しては 苦し紛れに 命紡いで
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退職の日の挨拶に添える物あれこれ悩んだ去年の今頃
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誰かまた ジェイムズ・ウェッブに 囁いた 太陽系外 俺にラブコール?
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亡き人の御魂みたまを乗せて舞う 白き不死鳥の如 夏空の雲
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シャリシャリのサクレレモンが熱おびた体に沁み込むあゝ生き返る!
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夏の夜 ほんのり灯る 薄月夜 尊き世には 見えざるものよ
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紙吹雪 涼しき夏の 折り紙が 舞い上がりこと 使われたまう
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価値一千二百万の桃尻を見ていたら枯葉を粉々に砕いて踏んだ
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病み上がり二週間ぶり電車乗る ホームから聞く警笛うれし
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何もかも電子化された世の中で忘れてしまう本の輪郭
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喪章なびくと思うそこここでオハグロトンボは誰を弔う
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新築の お墓に あるじ 納めれば あかねの空に しろいアジサイ
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年取って次第時間が加速するショート動画は観てはいけない
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立てるよになったと母が思いきり私抱きしめ泣きあった夢
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神様のキスを待つよな雨上がり 遠く 君へと虹が架かるよ
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私より先に生まれし君の皺 私も刻め その年輪に
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