風呂上がりよくはたき込むグレードをひとつ落とした基礎化粧品
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目線上 服が雑然パイプ棚 撤去し回せば運気も洗い
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大量に 残されていた 文章を 読み始めたら 1日終わった
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ワイヤレスの通話を知らない君は独り言だと思ってる
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指伝う 凍える肌に 緋は走り  震う吐息に 揺れるともし火 
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現象は  浮かんで消える  かぷかぷと  僕は照明  幽機交流
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恵比寿にて口滑らして星が飛ぶ 祝福みたく全部忘れて
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面白い 言い方一つ 捉え方 千差万別 趣がある
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「本当は」言葉を飲み込み微笑んだ グラスに移った私の唇
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天才と 天然という 二面性 そういうキャラで やりくりしてる
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腹割って 話せる相手は スナックの 女の人と カウンセラーだけ
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想定の幾倍にも部屋足りなくてクローゼットで仕切った1
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食べるべきものと食べたいものは何故一致せぬのだこの世の不思議
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あした何着ようかなって考える そんな楽しみ あってもいいよね
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屋根を見て「シュガーレイズドみたいだね」無邪気に笑う今日は初雪
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スタッフの 女子と一緒に コンビニへ 2回行ったら ウワサになった
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踊り場の窓から覗く室外機は身を寄せ合う母と子のよう
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霜林の  夜霧に浮かぶ  魂は  亡き子供らの  うつし世遊戯
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傷抱く  怒る青年  その儘に  荒んだ中に  どこか寂しさ
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似た人を見かける度に目に染みる 燃え尽きてなお燻る煙
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真夜中に キミと2人で コンビニへ レジ打つオーナー キミをチラチラ
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泣きつかれ抱かれてスヤスヤ眠る顔 思い出せない母の温もり
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こうしているにも命は擦り減っていく これを努努ゆめゆめ忘るる勿れ \「メメント・モリ」
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測らずも置いてギリピタ洗濯機 7kgサイズで寿命7
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目の前を低く飛ぶのはアカゲラで小屋の柱に止まって見せた
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小春日の連休なか日インフルで寝込む夫に林檎剥く午後
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散り残る葉のある枝から散り落ちるように雀のはらりと下りる
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ほんのりと 紅く揺らめく ストーヴの  妖しく踊る うねり見詰める
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秋長けて隣家の庭にひとむらのローズマリーの紫さやか
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古くとも 我にとっては 宝船(車) 新たなページに わだちを残す /(後編 完)
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