新説は 暗黒物質ないという 暗闇晴れて ああ良かったなあ
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木陰にて弁当き込む少年のその食べっぷりにしばし見とれる
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叶うかな短冊書きつあやしむ息子 妻見て叶うよと言う僕
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ころがってかどがけずれてえんまんにそんなあなたにわたしもなるよ
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紫のスーツケースと推しのぬい 心の旅路の途中でしょうか
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首の裏耳から顎の曲線とメガネの段差 君の影見る
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青色と黄緑色の電車待つ 一馬身差で黄緑が勝つ
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待っててと言ったら待ってくれるから貴方の前では涙を流せる
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限りある命なればと スイーツのショーウィンドウ 覗き込みつつ
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夢うつつ重なるままに疾く起きて枕ひかれる月曜のあさ
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本日はラッキーセブンと七夕で願いごとなら地震おさまれ
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一食は痩せないように痩せるよに母さんと俺目指せ400Kcalよんひゃく
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脇の下で温められた水を飲む 初めて救急車に乗りました
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鵜飼舟きほひ行くらし後の世の闇を照らさぬ篝火かがりびの数
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天の川 向こう岸まで 見送れば 君の背中で 消える春夏秋冬ひととせ
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ちぎれ雲 つぎはぎのまま 浮かんでて それでも風に まかせて流れる
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とびきりの笑顔が届く夏の朝離れ住む曽孫ひこスマホの中に
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スクショする 令和七年七月の七時七分七秒 の刻
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七夕の給食に出たゼリー もう二度と味わえないのかな 鬱
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終末が来るとしたら何がしたい? 最後に君とハグができたら
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『来年も一緒にねがいごと書こう』去年のきみは嘘つきだった
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伝説は紀元前からあるらしい二千あまりも逢引している/七夕
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織姫と 彦星だって 十分さ そこから始まる 君との時間
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ひとつだけ願いがかなう欠けていく月の破片を飲み干したなら
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ネットより杖つく足のほうが早い世界もあるのだ 父よあざす
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大空を短冊と見立て右手上げ 願いを書こう心を込めて
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後ろ足投げ出し ブロック塀の上 微睡みぬ野良猫 夕涼み
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つらい時 休めばいいさ 君の声 甘えてみよう 今日は有休
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スマホなど捨てて自立の道歩め!右脳熱弁左脳が慰留
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七夕は例年いつも曇り空 概念だけのミルキーウェイよ
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