ティファニーの窓覗くパートの帰り大根買い鍵っ子のもとへ
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削ぎたれば掬いきれなき葉もあらむ 秋の静寂しじま揺蕩たゆたう歌の
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のんあるの ワインの休日・赤飲んで エビグラタンで ボジョレー気分
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わたくしの口から出でた言の葉に切られて疼く後悔の傷
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「あれ乗ろう」 小さなブランコ 指をさす 揺られ立ち戻る あの頃の自分
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インフルが流行っているとかいないとかそんなことよりカナダに行きたい
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懐かしい君が微笑む冬の色 僕の知らない遠い眼差し
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草津より 高くたなびく 湯けむりよ 吾妻あがつまの夜へ 薫りを残し
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風に舞う 白き六花の 粒滲む 手弱女のごとき 君が睫毛に
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かへりみて ひとよのうたかた おもひ出に つきよにまどふ わがかげぼふし
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辛酸も苦汁もまるごと鍋に入れ、煮込んで飲み込む私の勝ちだ。
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シャボン玉 タバコの煙 お線香 白く吐く息 胡蝶の夢や
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痩せすぎを  ええなと思たり  羨ましい   などと言わん とってください
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冬は雪 春は花弁はなびら 夏花火 秋は紅葉こうよう 舞ひぬ彩り
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豪雨とは 言い切れはしない 長雨に 枯葉が溶ける 海が広がる
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朝の業知るひらがなをなぞり書き「<に>は<こ>の進化」と子は看破せり
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強靭な 脚力を持つ 都会人 車に頼る 田舎もんたち
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別にいいルービックキューブ インフルよ 感染ってもいい愛しています
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確かめずレジに立つなりその数字ごぼう二本の四百円超え
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寒がりの 猫に湯たんぽ 熱すぎず ほどよき温度 模索する日々
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十日後の漬け物あける緊張感 姉のキャベツは今年も美味い
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体調の 移り変わりも 日替わりで 晴れたり降ったり 天気の如し
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かなしみをふきよせたよな冷たあめ 秋のおはりの冬のはじめの
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夕暮れの窓に橙 柔らかなグラデーションに包まれた時間
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朝一番 霜を払えば 笑む赤手せきしゅ
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洗い物 山ほど溜まる 十七時 未だパジャマで スマホをつつく
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枯葉達彼は立ち 冬模様に きがえゆく行く
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満天の星 言うことは無き 満点だ
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軽い体でもう辛くないね どこまでも走ったらまた戻っておいでよ
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コロコロで何気なく掃除していたけれど 今では拾い集めてしまうよ
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