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いとけなき 手に雪のごと 飯こぼし 笑みて見上ぐる 春の昼かな
11
枝切られいびつになるも空目ざす枯れ木の夢は
風花
(
かざはな
)
のなか
34
最前で胸に子を抱く若き
男性
(
ちち
)
車窓見せつつ楽しげ語る
47
一光よ 病室に刺す朝の陽の プリズム色がドア染め抜ける
23
ほろ苦き 大地に芽を出すフキノトウ 春の息吹きを噛みしめる宵
28
眠れない夜の底へと堕ちてゆく息苦しくて生き苦しくて
12
ダメだって 風邪か感染るよ 絶対に いいのいいのと 横に寝るキミ
5
今日もまた 当たり前のように ポストに届く 亡き夫宛 ダイレクトメール
8
【あ】たまから 【め】が離せない 【て】んかいで 【つ】づきが気になる 【じ】しょは楽しい
3
何となくまだまだ先と思ってた風に棚引く葦原に立つ
10
醜きも愛しきわが身と抱きしめて午前二時の闇に火を灯す
27
寒い部屋電気毛布の温もりに一人でくるまる冬の夜
4
意気込んで買ってみたんだトマト缶一人暮らしには少々多い
11
学年で 一位のはずなのに わからない 僕の気持ちも 君の気持ちも
10
暗い部屋寂しく動く換気扇タバコの煙を吸って吐くだけ
5
ミルクティー夜に飲んでも美味しいがお昼のほうがなんとなく良い
5
強がってタバコをグッと吸ってみるこれで少しは近づけたかな
3
した方がよかったことと言わなくてよかったことばかりが温度になる
7
声ならぬ声が消えてしまうとき世界は何をなくしたのだろう
12
「この世」というコンテンツが面白いのにログインできない僕の脳内
24
単位より音数数える指先が留年のほうへ展開される
25
積雪に埋れゆく僕の脊椎を息吹きかけて掘り起こさむと
23
歯ぎしりという我が内なる氷河期よ零時に降り積む白き沈黙
27
緩急の緩が生み出すドーパミン勘が煩くでも心地よく
8
明日もまた 猫との暮らし 守りたい 夫と母が 去りし我が家で
17
全中へ失くした舞台の冷たさを知る翌年の初戦敗退
6
「嫌い」って
k
の子音が空を切る鋭さに見た 君の傲慢
9
YouknowWhatねい聞いてよという意味です
6
どこまでも翔んでゆけ海薫る日の昼間は白い翼の中心
7
風呂上がり 少しの作業 足冷えて 部屋に欲しくなる 小さな足湯
9
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