バレている 幼稚な大人の振舞いも親の年収を越せないことも
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何かしら欠けた自覚はあるのだけれど落としたのはさて、何かしら?
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化けて出た甲斐は有ったか ペンライトの光の海が柔く滲んで
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ハイターが跳ねた白抜け隠すため星の刺繍のオーバーオール
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ひとり食む無花果いちじくのピザ 斯様なるを所帯ありてはできぬものらし
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大学に行きたかったと恨んでて自殺図ってごめん母さん
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価値価値価値価値価値価値価値価値とメトロノームの叫びがきこえる
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いま猫になったら会社に行かなくていいけどネズミがごちそうになる
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いくつもの風が去るのを見送って眩しさだけがそこに残った
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虚しさの代わりに過ぎてゆく風が輝いてるのを確かに見てた
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目を引いた 動物園の大鷲おおわしの 目の鋭さに 君を重ねた
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ねこが乗り お腹じんわりあったかい 冬の寝床はこれに限ります
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憩いとは行く当てのない老人の時間潰しか市役所ロビー
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価値観や 生き方などを超越し 寄り添い合える雨宿り下  
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なにもかもあなたののぞむものすべてさしだしたならそれでおしまい
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指先は接続されて現代のブラック・マーケット・ブルースでおまえを
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「無表情」呼ばれる君の口角に 皺が刻まれ恋に落ちた
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映画館 ビール片手に コメディを チュロスつまみに気分上々
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なにもかも知ってしまったパラノイアそうかお前も私の敵だ
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特別な君だから好き ではないが 私にとって君は特別
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ジーンズを穿き潰した日柔い雪降る夜の柔いノスタルジーよ
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「見る目無い」また言われてしまったが 君を好きなのは私だけでいい
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何故と聞く認知の母にモーゼから説き起こしてる分かるのだろか
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不織布を一糸纏わぬ横顔の 君の鋭さにまた惚れ直す
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いかんせん、思い出せないフレーズのいよいよ名句に思われてきて
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イカロスも墜ち燃ゆ程の激情も 所詮貴方の焼畑農業
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線香の灯り程度の我が恋を かき消したのは君のため息
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蝋燭の雫を君に落とさぬよう 私プシュケは黙っておくよ
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こすらずに落としたければ洗剤をこんなにケチっていてはだめよね
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死んでゆく 友よいつまで 語れるか みんな死ぬんだ 終わりは一緒
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