帰省の夜 食卓で姉と語らふ 失敗談と思ひ出話
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君抱きしめ 雲突き抜けて 舞い上がる その先にある 大気圏まで
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今年また 君からの手紙ふみ 届いたよ 僕の夏は 熱く始まる
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ゆめうつつ口から漏れる小さな「ん」犬駆け寄りて起きる他なし
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残された大事な日々はくれぐれも平凡であれ穏やかであれ
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地の文か日記のような淡白なツイート 明るいあの人のもの
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電車内初めて席を譲られて遂に来たかと複雑気分
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気休めと言い聞かせてる占いの結果が頭から離れない
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そこあそこ いろいろイライラ がみがみと どうどう まあまあ ぼちぼち ちゃんちゃん
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露草を「ほたるぐさ」だと言い張りし童の瞳に螢の光
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夏休み初日に起こされママと漕ぐ寝ぽけまなこをカラス見てをり
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うた友は粋で真面目なドリーマー詠み口違へど心根つながり
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夏用にと軽きOSに入れ替うる我は汗どめのハチマキ姿で
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夏祭り 中高生のバチ捌き 光る額の汗清々し 
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病衣からTシャツに戻るその日だけ その人の人生を浮かべる
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声あげて公園で騒ぐ子供見て羨ましいなと思うか否か
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大騒ぎしてもいい場所少なくて身体の中にムズムズが溜まる
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無人島もしも貴方と流れたら大声だして空っぽになろう
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こんなときあの子だったらすぐ誘う 夏夜なのに思い切れない
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この怨嗟 誰が仕向けたものでなく己が生んだと思いたい夜
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うれしかたろう うまれてきたとき うれしかったろう わらったとき うれしかったろう 入学式 、それなのに ごめん。
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ひとりなら、自由で穏やかに過ごせるの 君といる理由を探してるけど
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思い出の彼はとてもやさしくて あれがいいの、今の君じゃなく
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誰も彼も 悪くないのに傷がつく 世の仕組みがもう まっぴらごめん!
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この歌で ひと晩語りあった人  身体あれど、あの心は今?
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酔っ払い、ふと聴いた歌に涙する 私の気持ちわかるはずでしょ、誰か。
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黒ラベルの力を借りずとも君に伝えたいんだ三文字のことば
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大船に乗るつもりで綱渡り
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毛が生えることを願ってる人がいて脱毛サロンに行く俺がいる
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命賭け創る世界よ輝いてくれ この手を離れひとり翔びゆけ
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